若手座談会
~対話で築く信頼関係と建築~
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- 2009年入社曽我 一摩
建築部 建築工事一課 係長
大学卒業後、ハウスメーカーにて営業、施工を経験し中途採用にて入社。入社後9年間は現場係員、次席として経験を積み、現在は現場所長を任されている。後輩を指導しながら、チームをリードする。
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- 2011年入社氏部 優輔
建築部 建築工事二課 係長
大学卒業後、新卒採用として入社。新築現場(RC造、S造)、JV新築現場、様々な企業様の施設の改修工事を経験。
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- 2015年入社長島 史
建築部 建築工事一課 主任
大学卒業後、住宅メーカーに入社し3年間の営業職を経験し中途採用として入社。現場監督を目指し、主に新築工事と改修工事で施工図、施工管理を担当している。
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- 2023年入社日下部 将大
建築部 建築工事一課
学生時代は建築学科で主に意匠を学んでいた。大学卒業後、ハウスメーカーに就職。約5年間住宅意匠設計業務に携わる。2023年11月に転職し、太平入社。以後、諸先輩方の指導のもと施工管理業務にあたる。
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- 2022年入社植野 耕平
建築部 建築工事一課
大学卒業後、新卒で入社して現在2年目。現在2つ目の現場を担当している。
建設現場で本格的に建築を知る

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曽我
植野君は、入社1年目の初めての現場でRC造の新築を経験して、現在は2棟目で鉄骨造の新築ですが、調子はどうですか?
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植野
入社して間もない段階から現場に入れていただき感謝しています。初歩的な安全管理や日報、金物(建物に使用する金属製品)の注文などもさせてもらいました。新しいことをいろいろと経験でき、楽しいです。
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長島
日下部君は入社して10カ月ほどで、現在が1棟目ですね。

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日下部
私は中途採用で、以前はハウスメーカーで設計をしていました。これまでは机に向かって2Dの紙の上で線を描き、頭の中で3Dをイメージしていましたが、建設現場では3Dの実際の形を視覚的に捉えることができ、設計と施工の工程が結びついてきました。
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長島
建設現場では、実際の建築の知識、新しい技術なども知ることができます。職人さんや設計士さんから様々なことを吸収させてもらえるのも魅力で、好奇心旺盛な私にとっては嬉しい環境です。
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氏部
太平工業では現場スタッフの業務を固定・特化せず、建築全体をバランスよく任せてもらえるのが良さの一つです。

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曽我
そのことは、私も以前、ハウスメーカーで施工管理を経験しているので、よくわかります。建物に規格のあるハウスメーカーで、施工は、工場でプレカットされた建材をプラモデルのように組み立てるだけでした。このままでは胸を張って「施工管理ができます」とは言えないなと思っていました。
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氏部
太平工業のような、本格的な施工現場では、建築の学校の教科書には載っていないことも沢山あります。

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植野
専門用語などは、なぞ解きのようです。職人さんに「ガチャ持って来て」と言われて、わからなかったので、長島さんに「ガチャって何ですか?」と聞いたら「それはシノやな」と。「シノ」もわかりませんでした(笑)。
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曽我
「ガチャ」を「シノ」で返すなんて、不親切にもほどがあるぞ(笑)。
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長島
すみません、とっさに出てしまって(笑)。同じ道具でも複数の呼び方があり、ややこしいですね。
おせっかいなほどに後輩思いの先輩ばかり

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氏部
学校で建築を学んできた人も、現場に出たらみんな素人です。わからないことは、どんどん聞くといいですよ。歳の近い、話しやすい先輩もいます。時間を重ねていくほどに聞きにくくなるので、何でも早めに聞いてください。
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長島
現場のトップには所長(現場監督)がいて、植野君や日下部君のような、まだ経験の浅い人たちとの間に私のような存在があるわけですが、所長に直接には言いにくいことを、私には言える雰囲気をつくるよう心がけています。この意識がずっと継承されてきていて、太平工業のアットホームな社風ができているのだと思います。

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氏部
先輩も上司も、おせっかいなほど世話焼きです。こちらが言葉を発していなくても、様子だけで困っていることを察して、「どうした? 言ってみろ」と近づいて来られる(笑)。
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日下部
前職の設計では、業務は個人プレーになりがちで、ほとんどのことを自分一人で解決していました。太平工業に入って、先輩たちと話しながら進めるのはとてもやりやすく、これまでにない経験です。30歳にして現場1年生なので、教えてくださる側も扱いづらいのではと思いますが、緩急をつけつつ、しっかり教えるところ、一度やらせてみて学ばせるところなど工夫してくださっているのがよくわかります。
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植野
所長や先輩が現場でやっていることを見るだけでも勉強になります。次の現場で真似してやってみたいのが、コンクリート打設の散水時に、鉄筋の上にホースを伸ばして置いて、水を流していくやり方です。

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曽我
植野君や日下部君は、仕事がきついとか、辞めたいと思ったことはないですか?
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植野
ありません。
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日下部
これまでスポーツなどで体を鍛えた経験もなく、体力的にきついと感じることはありますが、精神面ではそのようなことはありません。

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曽我
僕の場合は、昔の話ですが、入社して5年間ぐらいは徹夜が続いて休みもほとんどなく、食事も喉が通らず痩せていく日々で、その頃は本当にもうダメかな、辞めたいなと思っていました。とにかくがむしゃらに働いて乗り越え、工程表や図面通りに現場が進んだり、覚えたことが増えて後輩や職人さんから聞かれたことに答えられるようになったりして、ようやく楽しさ、面白さを実感できるようになりました。
ハングリー精神で自身の未来をひらく

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長島
学生時代や新入社員の頃は、建設業界はすごく怖いというイメージを持っていました。太平工業に入ってすぐに、現場に連れて行っていただいた時、積み上げられた鉄筋を背景に、ヘルメットを少し傾けてかぶった所長(現場監督)が、腕を組んでこちらを見られている姿は、いかつくて震え上がりましたが、実際はものすごく心優しい人でした(笑)。

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曽我
しかし昔は本当に、ある意味、怖かったと思います。現場スタッフの休みを取る日も所長が決めていて、他のことに関しても相談のできる雰囲気ではありませんでした。会社の努力のおかげで、現在はみんなでいろんなことを話し合うスタイルになっています。
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氏部
ちょうどいま試している現場勤務のシフト制も、働きやすさを実現するための会社の工夫の一つですね。就業時間を8時から17時までと10時から19時までの2パターンにするという。現場仕事が終わってから行う事務作業などを、残業ではなく就業時間にしようという発想です。
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曽我
現在の私たちの現場で初めて導入されて、まだトライアルですが、こうした会社側の取り組みは助かります。

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長島
休みをしっかりと取れるのは大切なことです。ただ、この仕事は、ハングリー精神で自分からいろいろなことを必死で掴んでいかなければ、成長できません。私の場合、初めて施工図を見させていただいた時は、夜中の0時、1時頃まで現場の事務所に残って施工図と向き合い、わからないことがあれば所長や職人さんに電話をして、わかるまで聞くなどしていました。
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日下部
私の場合は、建築が好きだということがエネルギーになっています。
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植野
今は、ただただ、着いて行くのに必死ですが、このまま前と上を見続けていきます。
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氏部
今日は、互いのことや会社のことをより深く知れる良い機会となり、有意義な時間でした。ありがとうございました。
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一同
ありがとうございました。
