歴史の積み重ねと新たな挑戦
今年度のメイングラフィックは、島津の長い歴史を表現するために地層をモチーフとし、その一部を切り取ったデザインをラベルに落とし込みました。この日本酒プロジェクトにおいては、2023年から3年間にわたり制作を続けてきました。そして、150周年の節目を迎える今年、このプロジェクトはフィナーレを迎えます。
150年という長い年月を俯瞰して眺めると、これまでの歩みが積み重なり、様々な出来事が織りなす歴史が見えてきます。そして、このプロジェクトのような新たな挑戦は、島津の歴史の中で小さな変化の一つとして繰り返されてきました。振り返ってみれば、こうした小さな変化の積み重ねが、島津の「革新の原動力」を支えてきたと言えると思います。この二つの視点、すなわち歴史の積み重ねと新たな挑戦を、地層というモチーフからインスピレーションを受けたビジュアルを通じて表現し、ラベルデザインに反映しました。

ラベルには、「気球」「理化学機器」「初期のレントゲン装置ダイアナ号の制御器とX線管」「たんぱく質」「日本酒の波紋」など、当社の歴史にゆかりのあるさまざまな要素を盛り込みました。これらのモチーフが緩やかに波打ちながら積み重なり、長い歴史を感じさせるデザインを生み出しました。
今回使用される酵母は「京の恋」(きょうのこい)です。そのため、ラベルの色彩には同じ「こい」という響きを持つ日本の伝統色「濃紅」(こいくれない)を採用しました。華やかな赤色は縁起が良く、150周年の節目にふさわしいデザインとなっています。
気球
理化学機器
ダイアナ号の制御器
とX線管たんぱく質
日本酒の波紋
150年という長い時間の中で培われた伝統と、未来へと続く新たな挑戦を、この特別な日本酒を通じて感じ取っていただければ幸いです。私たちの歩みを共に祝う一杯となりますように。
