島津製作所 SHIMADZU

施設紹介

共創エリア

EFFECT

基盤技術研究所が保有する最新技術や未来の礎となる基盤研究への挑戦を展示する空間で「EFFECT」と名付けました。要素技術が社会へ波及し、貢献してきた様子を詳細に展示しています。研究者同士が共鳴することで生まれる発想の種から育った私たちの地道な活動が人類の進化として社会に広がり、地球全体へ波及していくことを願っています。社是である「科学技術で社会に貢献する」というSHIMADZUの想いを来訪者に感じて頂ける空間です。

みらい共創ホール

研究活動に関する様々な報告会や発表会が開催できるようなホールを作り、「みらい共創ホール」と名付けました。収容人数は320名です。
前方にはプロジェクターではなく自発光の大型LEDを配備しておりますので、登壇者付近の照明を暗くすることなく、プレゼンターの活き活きとした表情も伝えることができます。また、前方は平土間(ひらどま)とし、椅子は可動席としており、状況に応じて向かい合わせにしてパネルディスカッションなどの席の形にできます。

©伸和/薮内正直

リフレッシュエリア

このエリアでは研究員のリフレッシュと研究員同士の活発なコミュニケーションを目的としています。挽きたてのコーヒーが飲めるサーバーや、柔らかな光と美しい竹を備えた中庭を持ち、常時音楽を流すことで研究員の頭をリフレッシュさせ、より良い発想を生み出す仕掛けとしています。研究員は、普段あまり会話をする機会のない人達とも出会い、会話をすることで、新しい発見に繋げていきます。

©伸和/薮内正直

Creative Studio

デジタルツールを用いてアイデアを創発する場所です。社会やビジネスパートナーが抱える課題を共有し、改善や解決に向けて活発な議論を生むためのワークショッププログラムを行い,様々なアクティビティーを利用することで、新たな共創に繋げていきます。

Active Studio

社内外を方を含め、活発な議論を行う場所です。広い空間のどの位置からも投影画像が見え,また大きなホワイトボートを備えており,落ち着いた空間でありながら,参加者のディスカッションが深まる工夫がされています。

ジム・メッセ

ジム(体育館)とメッセ(展示会)の機能を合わせ持つ空間で、運動時の五感や脳機能等の生体情報計測を行うなど、ラボとしての機能も有しています。床面積約400m2、高さ約10mの広さとなっており、執務室と同じ光冷暖空調が採用されています。

©伸和/薮内正直

ラボエリア

P-LAB

Physical Laboratory Zone(P-LAB)として設定したこのラボは、X線や放射線、光などの物理系の研究を行う場所です。床の環境振動特性は電子顕微鏡などの設置基準を満たすVC-Dとしており、除振台と組み合わせることであらゆる振動を抑えることができます。また、全ての壁に6-10mmの鉛を埋め込んだ放射線のシールドルーム6室や、一切の光を遮断できる絶対暗室2室、クリーン作業可能な部屋などを備えています。

C-LAB

Chemical Laboratory Zone(C-LAB)として設定したこのラボは、化学合成や化学分析をはじめ多くの化学物質を安全に効率的に研究ができるように工夫されています。ラボ内には、種々のドラフト合計25台を備えており、各ラボに集中配管によって必要に応じたガス種が供給されています。集中配管系の各種ガスは2系統のボンベ系を有しており、1つのボンベ系の残量が減ると自動的に次のボンベ系統に切り換えられる他、不測の事態が起こらない様に設計されています。また試薬や廃棄物などの運搬動線も工夫されており、化学物質のラボへの出入りの管理が効率化されています。

B-LAB

Biological Laboratory Zone(B-LAB)として設定したこのラボは、細胞、微生物、抗体反応など革新バイオの研究を多面的に行える場所となっています。ラボは、入口よりバイオセーフティのセキュリティ内(BSL1)となり、共通廊下を経て各BSL2レベルの部屋への入室が可能となります。それぞれの実験環境を分ける事でコンタミネーションをなくしています。また、設備としては安全キャビネット34台、ドラフト6台を備えており、環境温度4℃を実現するための冷蔵室も備わっています。

H-LAB

Human Sciences Laboratory Zone(H-LAB)として設定したこのラボは、人間の感覚や感情を信号で捉え解釈する研究を行えるラボとなっています。様々なシチュエーションにおける状態観察が可能となるよう、同じ作りに仕切られる部屋と、それを同時に観察できる部屋を持ち、マジックミラーで繋いでいます。また、通常の生活における観察を可能とするリビングを持ち、運動時の観察も可能とするよう、ジム機能を持つジム・メッセへの接続も可能としています。

VR実験室

VR実験室で一般的なVR装置を使って「人間がどう感じるか」といった面を明らかにする事をサポートしています。例えば人の健康、特に認知機能等の脳や五感をターゲットに特定の刺激にどのような反応を示すかについて再現性の高い実験を行ったり、環境やインフラといった地球の健康をターゲットに未来の装置のあり方や、使い勝手をシミュレーションするといった実験を行っています。

先端分析室

先端分析室は、自社製品だけでなく最先端の計測装置を導入し、従来計測装置では困難であった分析行うために、床や壁、天井の構造から電源や空調などのインフラに至るまでを独自に整備した空間です。また、自社で開発する革新的計測技術の実証検証も行う事ができ、パートナーと共同使用なども含め早期の社会実装を可能にします。

©伸和/薮内正直

安定環境室

安定環境室は二部屋あり、それぞれウォークインチャンバー型の恒温恒湿室を備えています。恒温恒湿として設定できる試験室の床面積は2m2以上あり、温度-40~+80℃、湿度10~95%rh(at-10~+80℃)の範囲で試験を行う事ができます。大型装置をそのまま入庫し、外部実験環境の温湿度ともに変化させてデータ取得を行うことや長期的な装置の安定性の評価など、環境が及ぼす装置への影響度を詳細に実験する事ができます。

電波暗室

実験環境として外界からの電磁波ノイズを遮断する3m法電波暗室があり、放射線技術や量子センシング技術などの極めて微弱な信号検出や、EMI測定、EMS試験が可能です。

©伸和/薮内正直