ニュース

報道関係の皆様からのお問い合わせはこちら

掲載されている内容はすべて発表日当時のものです。その後予告なしに変更されることがありますのであらかじめご了承ください。

2023年11月21日 | プレスリリース 島津ダイアグノスティクスが研究用試薬「TKSneoFinder」を発売
島津グループで「新生児の健康」に貢献

島津製作所の臨床事業における開発・製造販売子会社である島津ダイアグノスティクス株式会社(以下SDC)は、11月22日からPCR試薬キット「TKSneoFinder」を国内の受託検査機関向けに販売します。本製品は重症複合免疫不全症(SCID)、B細胞欠損症(BCD)および脊髄性筋萎縮症(SMA)の研究用途試薬です※1。「TKSneoFinder」の検査プレートは冷蔵保管が可能で、試薬の調整が不要なため、正確で安定した検査結果を簡便に得られます。本製品は、防衛医科大学校小児科学今井耕輔教授らの研究成果※2に基づき、臨床向け試薬の品質管理・安定供給に関する知見を活かしてSDCが製品化したものです。

島津製作所は、従来から欧州・中国・日本で、先天性代謝異常症の新生児スクリーニング検査向けに液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS)を提供してきました※3。この検査は、既に自治体による公費負担で国内すべての新生児を対象に実施されています。また、臨床分野のソフトウェア・試薬製造子会社である仏Biomaneo(ビオマネオ)社は、欧州で新生児スクリーニング検査向けに鎌状赤血球症の血液検査用試薬を販売しています。さらに、SDCは、B群レンサ球菌(GBS)の垂直感染(母子感染)を防ぐため、GBSスクリーニング検査用途の「B群レンサ球菌選択増菌・鑑別用培地 Strep B Carrot Broth™」※4を販売しています。当社グループは今後も引き続き、様々な製品・技術によって「新生児の健康」に貢献してまいります。

  • ※1 SCID、BCDはT細胞受容体遺伝子再構成断片(TREC)、Igκ鎖遺伝子再構成断片(KREC)を、SMAは原因遺伝子(SMN1)の欠失の有無を測定して、各疾患の発症リスクを検査します。
  • ※2 本製品は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の成育疾患克服等総合研究事業「核酸検出等の方法を用いた原発性免疫不全症等治療可能な新生児・小児期疾患に対する新生児マススクリーニング法の開発」の成果を利用しています。
  • ※3 欧州・中国における「新生児マススクリーニング検査」には医療機器であるLC-MSが用いられます。
  • ※4 「B群レンサ球菌選択増菌・鑑別用培地 Strep B Carrot Broth™」は、「産婦人科診療ガイドライン産科編」、米国疾病予防管理センター(CDC)で推奨されたGBS スクリーニング検査法です。
    https://clinical-diagnostics.biz.sdc.shimadzu.co.jp/pickup/strep-b-carrot-broth/

2024年5月21日、本プレスリリースの内容を修正いたしました。

PCR試薬キット「TKSneoFinder」について

定価 165,600円/1キット
販売目標 発売後1年間で480キット
製品ページURL https://clinical-diagnostics.biz.sdc.shimadzu.co.jp/products/69256/

※本製品は研究用です。医薬品医療機器法に基づく体外診断用医薬品あるいは医療機器として承認・認証等を受けておりません。

製品写真:PCR試薬キット「TKSneoFinder」

製品写真:PCR試薬キット「TKSneoFinder」