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2018年6月1日 | プレスリリース 島津製作所、Q-TOF型質量分析計市場に参入
高速液体クロマトグラフ質量分析計LCMS-9030を発売

左:Q-TOF型 高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-9030」本体 右:システム構成例(超高速液体クロマトグラフNexeraX2+LCMS-9030)

左:Q-TOF型 高速液体クロマトグラフ質量分析計「LCMS-9030」本体
右:システム構成例(超高速液体クロマトグラフNexeraX2+LCMS-9030)

島津製作所は、製薬、法医学、環境、食品などさまざまな分野の研究を強力にサポートする、当社初の四重極飛行時間型(Q-TOF型)質量分析計、高速液体クロマトグラフ質量分析計LCMS-9030を発売します。LCMS-9030は6月3日から7日まで米国カルフォルニア州サンディエゴで開催される米国質量分析学会(ASMS)に出展します。

Q-TOF型質量分析計は、四重極型(Quadrupole)と飛行時間型(Time-of-Flight、TOF)という二種類のイオン質量分離機構を持ち、質量分析計の中でも特に精密な質量測定が可能な高分解能精密質量分析装置(HRAM: High Resolution Accurate Mass Spectrometer) に分類される装置です。

今回発売するLCMS-9030は、Q-TOF型質量分析計に求められる性能、「高感度」、「高速」、「高分解能」のすべてを高いレベルで実現した当社初のQ-TOF型質量分析計です。LCMS-9030は、製薬、マルチオミックス、環境、法医学、食品などの研究分野において、複雑な化合物の高精度な定性・定量分析を可能にし、構造解析に有効な情報を得られる高分解能精密質量分析計です。

当社分析計測事業の主力装置、液体クロマトグラフ質量分析計ラインナップに、新たにQ-TOF型を投入することで、当社は世界の質量分析市場におけるさらなるシェア拡大を目指します。

LCMS-9030のキーテクノロジー

LCMS-9030のイオン導入部からイオン分離部は、定評あるトリプル四重極型質量分析計LCMS-8000シリーズの高速性能と高いイオン収束力を継承しており、新開発したTOF 部へとイオンを効率よく導きます。また、TOF 部には、優れた質量精度および高感度と高分解能を実現するため、UFgrating1) とiRefTOF2)といった島津独自の特許技術が使われています。

当社の分析計測事業の最高責任者である丸山事業部長は次のように語っています。「当社独自のQ-TOFテクノロジーを搭載したLCMS-9030は、質量分析の精度と高分解能の限界に挑戦します。低分子定量から複雑なタンパク質解析まで、あらゆるアプリケーションにおいて研究者に新たなソリューションを提供するものです。LCMS-9030は島津製作所の革新的な技術へのあくなき情熱を表したものであり、優れた分析技術でサイエンスの発展に貢献します。」

  • 1)UFgrating :高い強度を持つ当社独自のイオン射出用格子状電極。従来のメッシュ状電極に比べ機械的強度が高く、強い電場を印加しても電極変形がないため、イオンをより正確にフライトチューブへと誘導することが可能。
  • 2)iRefTOF:電位分布を最適化した理想的なリフレクトロン(イオン反射ユニット)。独自の電極形状により、イオン反射時の軌道の発散や飛行時間の広がりを最大限に抑制しつつ、エネルギー収束性を従来よりも高める理想的な電位分布を実現。