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2017年10月23日 | プレスリリース シンガポール国立大学との包括的共同研究契約に基づき
環境センサの実用化に向けた研究開発を開始

島津製作所は、7月にシンガポール国立大学(National University of Singapore、以下:NUS)と締結した包括共同研究契約の一環で、環境センサ技術の実用化に向けた共同研究開発を開始します。

本包括的共同研究契約は、NUSが有する先進的な基礎研究技術や発明力に当社のエンジニアリング設計技術やアプリケーション開発力を組み合わせることで技術シーズを実用化することを目的とするものです。

この契約におけるテーマの1つとして、当社のシンガポール子会社 SHIMADZU (ASIA PACIFIC) PTE LTD.(略称:SAP)は、河川や湖など淡水中のリンや窒素をppbレベルで検出するための環境センサ技術の開発にNUS環境研究所と共同で取り組みます。当社が2017年内にSAPで開設予定の「イノベーションセンター」を共同研究の拠点とし、本社の技術者や設計担当者、製品企画担当者も随時携わりながらプロト機の開発を進めるなど、製品化および実用化を念頭に置いています。2019年6月30日までの研究期間で両者合計約150万シンガポールドルの投資が計画されています。

当社常務執行役員 分析計測事業部 事業部長の丸山秀三は次のように述べています。「当社は、優れた製品やオンリーワン製品の開発のため、産学連携を推進しています。一方で、大学などの研究機関による成果をもとに事業化を達成するまでには、“死の谷”とも呼ばれる様々な障壁や課題があります。当社では、核となる外部の要素技術に合わせ、早い段階から製品化のための周辺設計や用途開拓を進めることで、“死の谷”を乗り越えて、様々な社会課題の解決に貢献する製品の創出を目指していきます。」

環境センサ技術の実用化に取り組む背景

河川や湖沼などの水域が富栄養化してリンや窒素の濃度が高まると、藻やプランクトンが大量発生し水質汚染やアオコの発生を引き起こすことから、リンや窒素の多地点モニタリングが求められています。しかし、センサのコストが課題であり、低コストかつ高感度な環境センサが開発できれば大きく市場が拡大すると予想されています。

NUS環境研究所は、薄膜拡散勾配(DGT)法と呼ばれる環境水測定技術の原理の応用により、測定時間に比例して検出感度を理論上無限に上昇させる技術の開発に成功し、従来は困難であるとされていた数ppbレベルのリンの検出をシンプルな構成で実現しました。一方、当社は、オンライン全窒素・全リン計などの水質分析装置や高感度な分析計測技術を多数有しています。このような背景のもと、「イノベーションセンター」を通じて双方の強みが生きるプロト機を開発したうえで本社に技術と企画を移管し、2020年内に製品として実用化することを目指していきます。

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