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2017年2月7日 | プレスリリース 抗体医薬の薬物動態解析にパラダイムシフトをもたらす
LC/MS/MS用前処理キット
「nSMOL™ Antibody BA Kit(エヌスモール アンチボディー ビーエー キット)」を発売

nSMOL Antibody BA Kitを利用した前処理の模式図

nSMOL Antibody BA Kitを利用した前処理の模式図

島津製作所は、独自のnSMOL(1)技術を生かしたLC/MS/MS用前処理キット「nSMOL Antibody BA Kit」を2月7日に発売します。本キットを当社LCMS-8050/8060とともに使用することにより、簡便に高精度・低コストな抗体医薬の薬物動態解析が実現できます。

開発の背景

医薬品開発において、血中等の薬剤や代謝物の濃度を測定する薬物動態解析は、薬効や毒性等の指標を得るうえで非常に重要です。これまで抗体医薬の血中濃度測定で主に使用されてきたELISA法は、「種間交差や阻害物質の影響を受ける」、「測定法開発に多大な時間とコストを要する」、「直接的に医薬品そのものを分析できない」といった課題がありました。また、近年活用事例が増加しているLC/MS/MSを用いた手法では上記の問題を克服しながらも複雑な前処理手順やトリプシン消化による過剰な夾雑成分が生じるなどの問題があり、より簡便でバックグラウンドの低い前処理手法が求められていました。
このような背景のもと、当社は独自技術を生かしたLC/MS/MS用前処理キット「nSMOL Antibody BA Kit」を開発、販売いたします。本キットと当社LCMS-8050/8060を使用することで、前処理操作をシンプルにしながら、高精度・低コスト・時間短縮を実現し、抗体医薬のバイオアナリシスにパラダイムシフトをもたらします。

  • ※nSMOL法(nano-surface and molecular-orientation limited proteolysis)は高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)を用いたモノクローナル抗体の可変領域ペプチドを選択的に検出・分析できる新しい手法です。抗体医薬品の種類に依存せずに血中濃度の測定を可能とする画期的な手法で、当社が独自に開発したものです。
  • (1) Iwamoto N, Shimada T*, Umino Y, Aoki C, Aoki Y, Sato TA, Hamada A, Nakagama H. Selective detection of complementarity-determining regions of monoclonal antibody by limiting protease access to the substrate: nano-surface and molecular-orientation limited proteolysis. Analyst. 2014;139(3):576-80.
  • 注) 本製品は研究用試薬です。医薬品医療機器等法に基づく体外診断用医薬品として認証・承認を受けていません。治療診断目的および、その手続き上での使用はできません。

nSMOL Antibody BA Kitの特長

1. 分析の再現性、堅牢性の向上

独自のnSMOL技術により、抗体(タンパク質)を酵素分解する際、分析対象領域(Fab領域)だけを指標とし、選択的に切断できるため、バックグランドノイズなどの増大を回避でき、分析の再現性や堅牢性を向上させることが可能です。不要なペプチドやタンパク分解酵素(トリプシン)の混入が大幅に低減できます。

2. サンプル前処理の簡略化による時間短縮

面倒なタンパク質の変性還元アルキル化やトリプシン消化後の脱塩操作が不要です。また、これまで一晩以上かかっていたトリプシン消化作業は5時間以下で完了し、試験結果を得るまでの効率的な時間設定が可能となります。

3. 豊富な実績と高い汎用性

さまざまな抗体医薬品に対し厚生労働省が発布する生体試料中低分子薬物濃度分析法のバリデーションガイドラインの基準をクリアしています。本キットは抗体医薬品に依存せず適用が可能です。

品 名 nSMOL Antibody BA Kit
定 価 45万円(税別、100回分)

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