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2016年12月13日 | プレスリリース 環境中のノロウイルスを簡便・迅速・高感度に検出
「ノロウイルス拭取り検査用試薬キット」を発売
- 食中毒予防対策に貢献 -

ノロウイルス拭取り検査用試薬キット
構成品目:(1)濃縮液、(2)検体処理液、(3)反応液A、(4)反応液B、(5)反応液Cおよび取扱説明書

島津製作所は、ノロウイルスによる食中毒予防に有効な拭取り検査用試薬の新製品「ノロウイルス拭取り検査用試薬キット」を発売しました。
本製品は、専用のノロウイルス濃縮液とノロウイルスの遺伝子を検出するために必要な反応試薬をすべて含んでおり、拭取り検査用の綿棒などで採取した環境中のノロウイルスを簡便・迅速・高感度に検出できます。食品工場や飲食施設はじめ、病院や学校、保育園、介護施設等の衛生管理に貢献します。

開発の背景

厚生労働省の食中毒統計によると、ノロウイルスによる食中毒の特徴として、年間患者数で55%、冬季(11月~2月)の発生件数で67%を占めることが報告されており、他の食中毒と比較して1件あたりの感染者数が2.6倍と高く、大規模な食中毒が発生しやすいとされています。厚生労働省が発行する大量調理施設衛生管理マニュアルでは、流行期には調理従事者等が感染防止に努めることが言及されており、必要に応じて10月から3月の期間はノロウイルスの検便検査を受けることが記載されています。当社では、2006年に検便用のノロウイルス遺伝子検出試薬キットを製品化し、迅速で精度の高い検便検査の普及に貢献してきました。
しかしながら、ノロウイルスの特徴として少量のウイルスによる感染能力の高さが挙げられ、ノロウイルス感染者の使用後の便器やドアノブなどに付着したノロウイルスが接触拡散により二次感染が拡大していると考えられ、安全体制構築には、検便検査だけでなく、環境中のノロウイルス対策を行うことが重要です。調理器具、調理台、ドアノブや便器など、公的機関や業界団体から具体的な清掃方法が示されていますが、日常的に清掃効果の確認までは行われていないのが現状です。一部の検査会社により環境中の拭取り検査が行われていますが、検査結果を得るまでに2日程度必要であり、拭取り検査普及の妨げになっていました。
このような背景の下、受託検査会社での利用を想定した簡便・迅速・高感度な拭取り検査用の試薬キットの開発を行いました。拭取り検査では、環境中の微量なノロウイルスを検出するためにウイルスを濃縮する必要がありますが、従来の方法では時間を要していました。そこで専用のウイルス濃縮液を新規開発することで濃縮時間の短縮化を図り、検便検査で培った技術により遺伝子精製を必要としない試薬でノロウイルスを2時間程度で検出する拭取り検査用試薬キットの開発に成功しました。
今後は、検便検査試薬との併用による総合的なノロウイルスの食中毒防止対策の普及活動に務め、人々が安心できる食の安全への貢献を目指していきます。

使用目的について

本製品は研究用です。医薬品医療機器法に基づく体外診断用医薬品あるいは医療機器として承認・認証等を受けておりません。治療診断目的およびその手続き上での使用はできません。

新製品の特長

1. 簡便・迅速な作業性

専用のウイルス濃縮液により、従来法では2~16時間を要する濃縮工程が30分で完了します。また、濃縮後のウイルスは加熱処理のみで、手間のかかるRNA抽出を行わずに検出反応に持ち込め、遺伝子増幅反応により約2時間でノロウイルスを検出することができます。

2. 高感度な検出

厚生労働省通知法記載のPCR用プライマーと検出用プローブを採用し、高感度に検出します。

名称 「ノロウイルス拭取り検査用試薬キット」(研究用試薬)
価格 230,000円(使用回数100回、税別)

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