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2016年10月26日 | プレスリリース 13種のウイルスを迅速かつ同時に検出可能
研究用試薬「日和見感染症ウイルス検出キット」を発売
-臓器移植等の術後管理の研究に貢献-

日和見感染症ウイルス検出キット  構成品目(検出用試薬、DNA希釈用蒸留水、取扱説明書)

日和見感染症ウイルス検出キット
構成品目(検出用試薬、DNA希釈用蒸留水、取扱説明書)

島津製作所は、臓器移植や造血幹細胞移植時に問題となる日和見感染症の原因ウイルスを迅速かつ同時に検出する新製品「日和見感染症ウイルス検出キット」(研究用試薬)を発売しました。
対象となる13種の原因ウイルスを遺伝子増幅法により同時に検出するための試薬を8連チューブストリップ内に固定化しており、精製DNAを分注するだけの簡単操作にて、2時間程度の迅速な検出が可能です。ウイルスを個別に検出したり、遺伝子増幅反応に必要な試薬調製を伴う従来技術と比較し、作業性が大幅に向上しており、臓器移植や造血幹細胞移植等の移植医療における術後管理の研究に貢献します。

開発の背景

日和見感染症とは、健常時には症状が出ない病原体が免疫力の低下によって増殖することで、時に重篤な症状を引き起こす感染症です。臓器移植や造血幹細胞移植の治療では拒絶反応を抑えるために免疫抑制剤を使用しますが、免疫機能の低下により、ヘルペスウイルスや肝炎ウイルスなどが増殖し、重篤な症状を引き起こすことがあります。そこで、これらウイルスの増殖を定期的に監視することが大切になるため、簡単な操作で迅速かつ同時に検出できる手法が現場のニーズとして求められています。
本製品は、国立大学法人東京医科歯科大学再生医療研究センターの清水則夫准教授が有する試薬技術に基づいて開発しました。ベースとなる試薬技術は、造血幹細胞移植時の検査法として先進医療が認められており、その性能が実証されています(先進医療A No.38「多項目迅速ウイルスPCR法によるウイルス感染症の早期診断」)。本製品では、反応に必要な酵素も反応容器内に固定化することで、さらに操作性を改善しました。

当社は、投薬治療の効果に影響する遺伝子変異を測定する遺伝子型判定システムGTS-7000と、適切な血中濃度になるよう薬剤濃度を測定する全自動LCMS前処理装置SCLAM-2000による投薬管理システムを提案しています。今後は、免疫抑制剤をキーワードとする投薬治療において、投薬方針や感染症監視の情報を統合的に管理する研究開発に取り組み、治療におけるQOL向上への貢献を目指していきます。

新製品の特長

1. 13種のウイルスを迅速かつ同時に検出可能

これまで多くの医療施設ではウイルス検査を検査機関に委託するため、結果を得るまでに数日かかることが診断や治療上の課題でした。本製品はPCR法による遺伝子検出により、1回の測定でヘルペスウイルスや肝炎ウイルスなど医療現場のニーズの高い13種のウイルス※1をサンプルの入手から2時間程度で検出します。

  • ※1 (1)単純ヘルペスウイルス1型、(2)単純ヘルペスウイルス2型、(3)ヒトヘルペスウイルス6型、(4)ヒトヘルペスウイルス7型、(5)ヒトヘルペスウイルス8型、(6)水痘・帯状疱疹ウイルス、(7)エプスタイン-バール(EB)ウイルス、(8)BKウイルス、(9)JCウイルス、(10)サイトメガロウイルス、(11)B型肝炎ウイルス、(12)アデノウイルス、(13)ヒトパルボウイルスB19

2. All in oneの試薬で簡便操作

病院内での検査に使用できるよう面倒な試薬調製を不要としました。PCRに必要なプライマー・プローブ、酵素等の試薬は、すべて8連チューブストリップ内に固定化し、DNAサンプル溶液を添加するだけで測定できる簡便な操作性を実現しました。

○使用目的について
本製品は研究用試薬です。医薬品医療機器法に基づく体外診断用医薬品または医療機器として承認を受けておりません。治療診断目的およびその手続き上での使用はできません。

名  称 「日和見感染症ウイルス検出キット」(研究用試薬)
価  格 240,000円(測定回数12回、税別)

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