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2016年7月1日 | プレスリリース モノクローナル抗体の分析手法「nSMOL法」のバリデーションに関する論文が
日本薬学会学術誌Biological and Pharmaceutical Bulletinの表紙に選出

株式会社島津製作所 基盤技術研究所の岩本典子らの論文が、7月1日発刊の日本薬学会学術誌Biological and Pharmaceutical Bulletin(39巻7号)の表紙として選出されました。なお、本論文は国立がん研究センターとの産学連携共同研究成果の一つです。

当研究グループは2014年に、高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)を用いモノクローナル抗体の可変領域ペプチドを選択的に検出・分析できる新しい手法(nSMOL法:nano-surface and molecular-orientation limited proteolysis)を発表しました。この手法は抗体医薬品の種類に依存せずに血中濃度の測定を可能とする画期的な手法です。

研究グループではその実用化に向け、厚生労働省の「医薬品開発における生体試料中薬物濃度分析法のバリデーションに関するガイドライン」(2013年、薬食審査発0711第1号)に則り、トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)やニボルマブ(同:オプジーボ)など多くの抗体医薬品についてnSMOL法の信頼性評価を実施し、学術論文として公開してきました。本論文は、抗ヒトCD20キメラ(マウス/ヒト)抗体であるリツキシマブ(同:リツキサン)の分析バリデーション結果を報告するものです。

抗体医薬品の正確な血中濃度モニタリングは、早期の毒性・薬効評価による開発の効率化や個別化医療への適用の検討などにおいて極めて重要です。抗体の種類に依存せず、かつ一定の信頼性基準を満たすnSMOL法により、抗体医薬品の薬物治療モニタリング領域の発展に貢献します。

可変領域選択的な分解により、実用的なバイオアナリシスを実現(日本薬学会 Biol. Pharm. Bull. 第39巻7号表紙より転載)

可変領域選択的な分解により、実用的なバイオアナリシスを実現
(日本薬学会 Biol. Pharm. Bull. 第39巻7号表紙より転載)

論文名:
Validated LC/MS bioanalysis of Rituximab CDR peptides using nano-surface and molecular-orientation limited (nSMOL) proteolysis.
Noriko Iwamoto, Megumi Takanashi, Akinobu Hamada, and Takashi Shimada
Biol. Pharm. Bull. 2016, vol.39, No.7