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2016年3月7日 | プレスリリース 複雑な試料中の目的化合物をわずか1.5時間で自動回収
「超高速分取精製LCシステムProminence UFPLC」を発売

超高速分取LCシステムProminence UFPLC

超高速分取LCシステムProminence UFPLC

島津製作所は、有機合成物や天然物などの複雑な試料中の目的化合物を短時間で自動回収できる「超高速分取精製LCシステムProminence UFPLC」*1を発売します。当社独自の精製技術により、従来8時間以上費やしていた分取、濃縮、精製、回収までの時間を約90分に短縮すると共に、高純度な目的化合物を回収できます。創薬における有機合成や新規有効成分の探索を始め、化学、食品業界や研究機関などにおける分取精製業務の省力化を実現します。

開発の背景

分取精製は、医薬品の創薬合成、天然物に含まれる有効成分の探索、微量の未知化合物の構造解析など医薬、食品、化学などの研究開発で広く用いられる手法であり、分析装置には短時間でかつ高純度で目的化合物を回収できることが求められています。この課題に対して、島津製作所は自動精製粉末化システムCrude2Pureを2013年に発売しました。画期的な精製技術を用いたこのCrude2Pureは、分取後の目的化合物を高純度な粉末として回収できますが、Prominence UFPLCでは、Crude2Pureの精製技術を継承し、分取から回収までの工程の自動化と更なる高速化を可能としました。さらに要求仕様に最適なシステム構成とすることで従来比1/3の省スペース化と導入コスト低減を実現しました。

新製品の特長

1. 目的化合物の精製プロセスを自動化、1.5時間で高純度化合物を回収

Prominence UFPLCは、分取から回収までの操作を全て自動化し、従来法では8時間以上かかる時間をわずか約90分に短縮することができます。目的化合物を分取、濃縮、精製、回収する条件は、各工程に即した専用ソフトウェアで簡単に設定でき、作業者の負担を大幅に低減します。また繰り返しサンプルを注入して回収量を増やす場合、初回の分取で設定したパラメータをそのまま用いてスムーズに次の分取を開始でき、分取精製のスループットを向上させます。

2. 高純度なフリーベースとして目的化合物を精製、回収

Prominence UFPLCは、移動相由来成分などにより回収物の純度が低下したり、望ましくない対イオンの影響で粉末化が困難となるなどといった分取LCの課題もクリアします。当社の精製技術トラッピングカラム「Shim-pack C2P-H」は、カラム内で目的化合物を強力に保持するため、移動相由来成分の除去を容易に行うことができ、試料を高純度に精製することができます。さらに、移動相由来成分の除去後にアンモニア水などをカラムへ送液することで、目的化合物をフリーベース(遊離塩基) *2として回収できます。フリーベースの目的化合物を用いることにより、粉末化が容易になる上、医薬品候補の薬効スクリーニングや薬物動態試験など、新薬の探索研究のクオリティを大幅に改善します。また精製された目的化合物は、揮発性の高い有機溶媒で回収されるため、蒸発乾固にかかる時間も従来比約1/10以下に短縮します。

3. システムの省スペース化と導入コストの低減を実現

Prominence UFPLCは、分取から回収までの分取精製工程を1台で行えるため、当社比*3で約1/3に設置スペースを低減でき、ラボにおける省スペース化を支援します。また、分取精製用途に合わせて、目的化合物を高純度な有機溶媒で回収できる標準システムから複数成分を高純度な粉末として回収できるアドバンスドシステムまで構築でき、従来品に比べ導入コストの低減が図れます。

Prominence UFPLCの発売によって、島津製作所は、分取LCシステムを組み合わせた一連の分取、精製、粉末化工程の全てにソリューションを提供し、お客様の分取精製業務の効率改善に大きく貢献します。

  • *1 UFPLC: Ultra Fast Preparative and purification Liquid Chromatographの略
  • *2 塩基性化合物の水酸化物。医薬品の製剤開発において、目的化合物の対イオン種により、安定性、体内における吸収性、薬効に差異が生じるため、対イオンの影響を受けない水酸化物として化合物を回収することは重要な要素となっている。
  • *3 当社Crude2Pureおよび分取LCシステムの設置スペースとの比較
名   称 超高速分取LCシステムProminence UFPLC
価   格 1,200万円~(税別、PCおよびソフトウェアを含む)