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2016年1月26日 | プレスリリース 酸化劣化した樹脂の定性を強力にサポート
FTIR用「加熱劣化プラスチックライブラリ」を発売

島津製作所は、当社のフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)用に、熱によって劣化したプラスチックの定性を行うのに特化したデータを収録した「加熱劣化プラスチックライブラリ」を1月26日に発売します。

本製品は、未知試料を定性する際に広く使用されているフーリエ変換赤外分光光度計(FTIR)用のライブラリで、静岡県工業技術研究所 浜松工業技術支援センターで測定・取得したスペクトルを当社でライブラリ化した製品です。加熱によって酸化劣化したプラスチックのスペクトルデータを111点収録しており、熱が加えられたプラスチックサンプルをそのままの状態で定性するのに有効です。本製品のように、加熱履歴を持つ物質のデータを収録したライブラリは世界的にも極めて珍しく、異物や不良原因となる物質の分析や未知試料の分析を支援します。

開発の背景

プラスチックは、部品やフィルム、繊維、コーティング材、接着剤など様々な用途で使用されている一方、異物として不良の原因になってしまうこともあり、その際に加熱の影響を受けているケースもしばしばあります。一般に、メーカーの品質管理部門や受託検査機関では、原因物質を特定する手法の1つとして、FTIRによって分析したスペクトルデータをライブラリと照合することで物質の定性を行っています。しかし、一般的なライブラリに収録されているスペクトルデータは未劣化の材料を測定したものであるため、加熱によって酸化して構造が変化した物質の定性は難しいのが現状でした。

「加熱劣化プラスチックライブラリ」は、世界的にも珍しく、加熱されたプラスチックのスペクトルデータが収録されているため、加熱前後でスペクトルが大きく異なるプラスチックサンプルの特定が容易になります。異物の分析を日常的に行なっており、当社のFTIRが多く納入されている食品や石油・化学、自動車、家電といったメーカーの品質管理部門や受託検査機関などへ拡販を図ると同時に、未知試料の分析を行う科学捜査研究所などへも応用展開を目指していきます。

新製品の特長

1. 加熱済みのプラスチックデータを収録、実サンプルのスペクトルとそのまま照合可能

静岡県工業技術研究所 浜松工業技術支援センターで測定・取得したスペクトルを基に製品化した本製品には、13種のプラスチックについて、未加熱もしくは加熱温度200度~400度まで平均6条件で測定した111データを収録しています。従来のライブラリで加熱履歴を持つ物質を定性する場合、加熱された実サンプルのデータとライブラリに登録された未劣化の物質のデータをユーザー自身が見比べて判断しなければなりませんでしたが、このライブラリの導入によって、加熱履歴を持つプラスチックスペクトルと実サンプルのスペクトルをそのまま照合可能になるため、定性作業やスペクトル比較の効率化が期待できます。

2. ライブラリの拡充によって、より定性に適したシステムを構築可能

当社のフーリエ変換赤外分光光度計の制御用ソフトウェア「LabSolutions IR」には、異物やポリマー、食品添加物などを含む計約12,000点の標準物質のライブラリと、異物解析専用のプログラムが実装されています。このソフトウェアに、「加熱劣化プラスチックライブラリ」を始めとする様々なライブラリを用途に応じて追加していくことで、未知試料の定性に優れたシステムを構築することができます。

名   称 「加熱劣化プラスチックライブラリ」
価   格 15万円(税別)

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