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2015年10月27日 | プレスリリース
中国市場ニーズ対応強化、共同研究・共同開発の推進
島津中国質量分析センターを設立

島津中国質量分析センター
島津製作所は、中国における質量分析計のシェア拡大や、最先端の共同研究・共同開発を推進するため、中国現地グループ会社・島津企業管理(中国)有限公司の北京分公司に「島津中国質量分析センター(以下、中国MSセンター)」を設立し、10月26日に現地で開所式を行いました。
「中国MSセンター」は、当社の質量分析(MS:Mass Spectrometry)技術を活用し、先進的なMS関連の研究を行う中国現地研究者との共同研究・共同開発を目的に設立した研究開発施設です。ラボ内には、液体クロマトグラフ質量分析計やガスクロマトグラフ質量分析計を始めとする当社のハイエンド機器を設置し、新規アプリケーション開発を通じた各種公定法策定への参画や、ハイエンドな質量分析システムの開発・整備を行います。より中国市場に合致したソリューションを提供することで、質量分析計を中心とする当社主力製品のシェア拡大やブランドイメージの向上を目指します。
「中国MSセンター」では、2015年度に従業員10名が業務にあたり、随時人員を拡大していきます。食品安全や臨床、製薬、環境などの分野に取り組み、2016年度末までで合計4.6億円以上の研究開発投資を計画しています。
中国では、先端分野への研究投資の増加や、食品の安全問題、環境問題などの早期解決が求められているという背景から、質量分析計市場の拡大が予想されています。当社では、中国国内における2016年の質量分析計市場の規模が2013年の約1.3倍に成長すると予想しており、「中国MSセンター」での取り組みを通じて市場の取り込みと業績の拡大を目指します。また、「中国MSセンター」で得た成果を日本の本社に帰属させて中国以外の地域にも水平展開することで、各所での製品・アプリケーション開発に生かします。
10月26日に行なった開所式において、島津製作所社長・上田輝久は次のように語りました。「昨今の質量分析技術の発展は目覚ましく、応用範囲は急速に拡大しています。『島津中国質量分析センター』では、市場ニーズによりマッチしたアプリケーションや分析手法の共同開発を推進して中国のお客様が必要とするソリューションの提供を目指すと同時に、質量分析に関わる多くのお客様との密接な協力関係を構築する基盤として発展させたいと考えています。中国における質量分析関連の研究が国際的に影響力を持ち、その発展に大きく寄与している状況の下、本センターでの活動を通じて、中国、さらには世界の質量分析技術への貢献に務めていきます。」
当社は、「グローバルイノベーションセンター構想」の先駆けとして、2015年7月にも、米国グループ会社SHIMADZU SCIENTIFIC INSTRUMENTS, INC.に「SSIイノベーションセンター」を設立しています。「中国MSセンター」もこの構想の一環であり、今後も事業の拡大に向けて世界各地にこのような施設の設置を検討していきます。
島津中国質量分析センターの概要
名称 | 島津中国質量分析センター(略称:中国MSセンター/中国語表記:島津中国質譜中心) |
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開設場所 | 島津企業管理(中国)有限公司 北京分公司が入居するビルの6階 中華人民共和国100020北京市朝陽区朝外大街16号中国人寿大厦6F |
延床面積 | 1,009m2 |
主要設置装置 | トリプル四重極型液体クロマトグラフ質量分析計 トリプル四重極型ガスクロマトグラフ質量分析計 超臨界流体抽出/超臨界流体クロマトグラフシステム イメージング質量顕微鏡など |
島津企業管理(中国)有限公司の概要
名称 | 島津企業管理(中国)有限公司 |
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所在地 | 中華人民共和国200052上海市淮海西路570号紅坊E楼 |
資本金 | 約800万米ドル |
代表者 | 社長 古澤 宏二(島津製作所常務執行役員) |
設立 | 1999年 |
売上高 | 2015年3月期 約34億7,115万香港ドル |
業務内容 | 中国全土における分析・計測機器、医用機器、産業機器の販売・サービス |