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2015年1月23日 | プレスリリース 酵母中の228種類の代謝酵素を迅速かつ簡便に定量できる
「LC/MS/MS MRMライブラリ 代謝酵素(酵母)」を発売

株式会社島津製作所は、大阪大学大学院 情報科学研究科 バイオ情報工学専攻 代謝情報工学講座との共同研究の成果として、「LC/MS/MS MRMライブラリ 代謝酵素(酵母)」を発売します。本製品には、酵母中の228種類の代謝酵素を対象に定量プロテオミクスを実施するためのMRMメソッドが収録されており、従来、多大な労力を必要としたメソッド開発を大幅に省力化することが可能です。

代謝とは外部から取り込んだ物質を体内で様々な分子に変換する化学反応のことであり、微生物の代謝は古くから、酒や味噌などの醸造や、製薬、化学の分野などで活用されています。近年では、酵母などの代謝活動を利用して生物由来の原料から燃料を生み出すバイオ燃料開発が注目を集めるなど、代謝活動による物質生産の研究はますます盛んになっています。目的とする有用物質の生産性を高めるため、代謝経路の改変が探索されており、代謝物や代謝流量の解析に加え、各反応ステップを触媒する代謝酵素を定量し、その働きを把握することが重要となっています。

タンパク質である代謝酵素の定量には、超高感度分析が可能なトリプル四重極型LC/MS/MSによるMRM法の活用が進んでいます。感度や選択性が高く、抗体が不要であるといった利点がある一方、MRMメソッドの開発には、膨大な条件の組み合わせから最適なパラメータを網羅的に探索する複雑な作業が必要です。アミノ酸、有機酸といった低分子である一次代謝物の測定と比較し、条件開発に非常に大きな労力と時間が必要であることが課題となっています。

本製品の特長

本製品は、微生物による物質生産の研究において迅速かつ簡便に当社LC/MS/MSを用いた代謝酵素の定量プロテオミクスを行えるよう共同開発した、業界初のライブラリです。バイオエタノールなどの物質生産や真核生物のモデル生物として基礎研究が行われている、出芽酵母の中央代謝経路に関連する228種類の代謝酵素を測定するための分析条件(計3584 MRMトランジション)を収録しています。従来の方法は、ひとつのタンパク質に対する測定条件の開発フローに約8時間といった長時間を要することが課題でしたが、ラボで検証済みの本メソッドによって、スムーズに分析業務を開始することができます。安定同位体で標識したペプチドのMRM条件も収録しており、生育条件や遺伝子型などの異なるサンプルにおける代謝酵素の存在量の差異を、高い精度で解析することも可能です。

代謝酵素の定量プロテオミクスをより身近なものとする本ライブラリによって、バイオ燃料開発などの生物工学分野をはじめ、酵母を活用した高品質な食品開発や酵素の機能解析などの食品化学分野、生化学、メタボロミクス分野などの最先端の研究開発をサポートします。

名   称 LC/MS/MS MRMライブラリ 代謝酵素(酵母)
価   格 120万円(税別)

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