ニュース

報道関係の皆様からのお問い合わせはこちら

掲載されている内容はすべて発表日当時のものです。その後予告なしに変更されることがありますのであらかじめご了承ください。

2014年10月3日 | プレスリリース 低ランニングコストで安定した分析を実現
マルチタイプICP発光分析装置 ICPE-9800シリーズ2機種を発売

マルチタイプICP発光分析装置「ICPE-9810」

マルチタイプICP発光分析装置「ICPE-9810」

島津製作所は、ソフトウェアの高い操作性を維持しながら、優れた設計によってスループットを向上させ、新機能のEcoモードの搭載によってランニングコストの低減を実現したマルチタイプICP発光分析装置ICPE-9800シリーズ2機種「ICPE-9810」/「ICPE-9820」を発売しました。

ICP発光分析装置は、約7,000度に熱したアルゴンガスによって生成される誘導結合プラズマ(ICP)中に酸やアルカリに溶解したサンプルを噴霧することでサンプルに含まれている原子を励起し、元素特有の光を放出させます。この光の輝線スペクトルを検出することで、元素の定性・定量を行うことができる装置です。測定できる濃度範囲が広く、多元素を同時に分析できるため、土壌や飲料水、食品・医薬品、金属材料といった様々な分野で、研究開発や品質管理に利用されています。

本シリーズは、プラズマを同軸方向に測光する軸方向観測(Axial view)に対応した「ICPE-9810」と、垂直に測光する横方向観測(Radial view)も使い分けることができる両方向観測に対応した「ICPE-9820」をラインナップしています。プラズマトーチのレイアウトやプラズマ条件を最適化したことで短いリンス時間で安定した分析を可能にし、操作性に優れた制御用のソフトウェアICPEsolutionによってデータ解析をスムーズに行うことができます。上位モデルの「ICPE-9820」は、高感度な軸方向観測と高精度な横方向観測を自動で切り替えて測定できるため、幅広い濃度範囲の元素を1つのメソッドで分析できます。

開発の背景

ICP発光分析装置は、原子吸光分光光度計と比較し、多元素の同時分析に対応しており、多くの元素を同じ条件で素早く測定できるという利点がありますが、アルゴンガスの消費量が多く、ランニングコストが高いという問題がありました。また、近年では、複雑かつ様々な濃度範囲の試料を短時間で安定して分析できる基本スペックに加え、ICP発光分析の専門ではないユーザーも増えてきており、装置の使いやすさも求められています。

本シリーズはこのようなニーズに対し、当社独自のミニトーチを継承しながら新たにEcoモードを搭載したことで、待機時間の消費電力とアルゴンガス消費量を前機種の約1/2に削減することが可能になりました。さらに、一般に使用される純度99.999%以上のアルゴンガスだけでなく純度99.95%でも性能を保証しているため、ランニングコストを抑えることができます。また、これまで好評だった縦方向トーチ配置や真空分光器を採用しており、高い安定性でハイスループットな分析が行えます。煩雑なメソッドの作成や再解析も制御用ソフトウェアICPEsolutionによって容易に行うことができ、スムーズに分析を開始することができます。

新製品の特長

1. Ecoモードによる低ランニングコストを実現

待機時に自動でアルゴンガスの流量や使用電力を抑える新機能のEcoモードを搭載したことで、待機時における電力消費量とアルゴンガス消費量を前機種の約1/2に削減できます。また、使用するアルゴンガスも、一般に用いられている純度99.999%以上のものだけではなく純度99.95%でも性能を保証しています。1日6時間で月12回の分析(高純度アルゴンガス使用)では、3年で約250万円のコストを低減できるケースもあり、トータルのランニングコストを抑えることができます。

2. リンス時間の短縮とメモリー効果の抑制によるスループット向上

本シリーズ2機種は縦方向トーチを採用しています。そのため、測定した元素がガラスウェア内に残存して結果に影響を与えてしまうメモリー効果を抑えることができ、高濃度試料を測定した後でも、短いリンス時間で低濃度試料を安定して測定できます。また、ICPE-9820は、高感度な軸方向観測と高精度な横方向観測を自動で切り替えて測定ができる機構を備えており、試料中の主成分の元素から微量の有害金属、添加元素まで、幅広い濃度範囲の元素を1つのメソッドで分析できます。優れた設計によってお客様のスループット向上に貢献します。

3. 記録されたデータの追加や測定後の再解析が容易

装置と制御用ソフトウェアICPEsolutionに搭載された当社独自の機能によって、CCD検出器から得られたスペクトルデータを全て記録できます。これにより、測定終了後でも別の元素や波長を追加したデータの確認や、過去の分析結果の再解析も容易であり、目的に合わせた自由度の高い分析とデータ解析が可能です。

名   称 マルチタイプICP発光分析装置「ICPE-9810」/「ICPE-9820」
価   格 ICPE-9810  1450万円~(ソフトウェア込み、税別)
ICPE-9820  1540万円~(ソフトウェア込み、税別)

詳しい製品説明についてはこちら