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2014年8月29日 | プレスリリース 構造類似化合物等の複雑な試料を詳細に分析できる新システム
包括的2次元クロマトグラフ e-Series「Nexera-e」「Ultra-e」を発売

構造類似化合物等の複雑な試料を詳細に分析できる新システム 包括的2次元クロマトグラフ e-Serie「Nexera-e」「Ultra-e」を発売

島津製作所は、クロマトグラフの最大の特長である分離検出の能力を最大限に高め、従来は困難だった構造類似化合物の高分離分析を実現する包括的2次元クロマトグラフe-Seriesを発売しました。本シリーズは、LC(液体クロマトグラフ)をベースとしたLC×LCシステム「Nexera-e」と、GC(ガスクロマトグラフ)・GC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)をベースとしたGC×GCシステム「Ultra-e」をラインナップしており、専用ソフトウェア「ChromSquare(クロムスクエア)」によりデータ解析を行います。

本製品は、包括的2次元クロマトグラフの分野の先駆者で、先進的な研究を行っているイタリアのメッシーナ大学モンデロ教授との共同研究の成果を実用化したものです。異なる特性を持つ分離系を組み合わせることにより、従来のクロマトグラフでは分離しきれなかった多種多様な成分を含む複雑な試料であっても個々の成分分離を可能にします。

包括的2次元クロマトグラフの技術は、食品、香料、環境、化学等の分野で、多くの成分が含まれる試料中の微細な成分の違いを迅速かつ網羅的に解析するために有用な分離技術として近年ニーズが高まっています。

当社は、e-Seriesによる網羅的スクリーニングによって特定されたターゲット成分のより詳細な定量分析を可能とするCo-Senseシステム(カラムスイッチング2次元LCシステム)やMD-GC(カラムスイッチング2次元GCシステム)なども提供しており、探索から精密分析まで、お客様のワークフローに即した高分離技術を提供します。

新製品の特長

1. 高い分離能と超高速分析を両立

Nexera-eは、従来のHPLC(高速液体クロマトグラフ)をはるかに凌ぐピークキャパシティー (理論上分離可能な最大ピーク数)で、天然物抽出液などに含まれる構造が類似した化合物を高分離で分析できます。通常、LC×LCシステムの1次元目の分離系は低流速による分析、2次元目では短時間周期での超高速分析を行いますが、Nexera-eの送液ユニットであるLC-30ADは、世界最高レベルの耐圧と優れた送液安定性を有しており、1次元目および2次元目の分離系双方で幅広い分離条件を選択できます。細胞膜の主成分で、脂肪肝や高脂血症の予防などをつかさどるリン脂質や、ワインなどに多く含まれ、抗酸化作用により生活習慣病の予防に有効なポリフェノール類は、多くの構造類似成分で構成されます。各成分は機能性が異なるために個別の分析が求められますが、従来の分析手法ではそれぞれの成分に分離して検出することが困難でした。また、画期的な新薬の開発がより難しくなる中、中国などで広く使用されてきた漢方薬が注目されています。漢方薬の働きを科学的に調べ、その結果を新薬開発に生かすためには、原料となる生薬中の有効成分の探索が必要ですが、生薬は多成分混合品であるため、その評価・研究には優れた分離能が必要です。Nexera-eでは、分離能力が通常のHPLCの5倍以上に向上し、複雑な試料中の目的成分を精度よく検出することを可能とするため、新薬や機能性食品などの研究開発や品質管理業務の高度化・効率化を支援します。

2. UFMS技術を生かしたシステムを実現

本シリーズは、質量分析計と組み合わせることで、優れたシステムの性能をさらに発揮することができます。Ultra-eは、四重極型GC-MS(ガスクロマトグラフ質量分析計)として世界で初めて本格的なGC×GCの分析を実現した当社のGCMS-QP2010 Ultraと、専用ユニットおよび解析用ソフトウェアChromSquareから成るシステムです。GCMS-QP2010 Ultraに搭載したUFMS(Ultra Fast Mass Spectrometry)技術を生かし、香料中に含まれる接触アレルギーを引き起こすアレルゲンの定量や、軽油や灯油などの成分解析など、揮発性成分を主として、従来のGCでは行えなかった多成分の一斉分析を実現します。容量の大きなデータも、ChromSquareのみで煩雑な手順を必要とせずに解析できます。また、Nexera-eも質量分析計との接続が可能です。UFMS技術を搭載した当社のトリプル四重極型液体クロマトグラフ質量分析計LCMS-8050と接続することで、分離した試料の質量分析を超高速・高感度で行うことができます。当社が得意としているクロマトグラフ技術と質量分析技術の組み合わせにより、高度な分析を行っているお客様を強力にサポートします。

3. 豊富な情報からのデータ解析が容易

本シリーズの解析用ソフトウェアChromSquareは、1つの画面内に等高線プロット、2次元目のMSスペクトルとMSクロマトグラムを表示でき、必要な情報をひと目で確認できます。1つの画面内で3つのパネルを切り替えながら操作することで、定性から検量線作成、定量までの必要な作業が可能です。豊富な情報を簡単に解析でき、直感的な操作でユーザーをサポートします。

  • ※ Nexera-e、Ultra-eの”e”は、Exponential (:指数)の頭文字であり、2つの分離システムを組み合わせることで、飛躍的に成分の分離を改善して網羅的な分析を可能にする、という意味を込めています。
  • ※ChromSquareはイタリアChromaleont S.r.l. の製品です。
名   称 包括的2次元LCシステム 「Nexera-e」
包括的2次元GCシステム 「Ultra-e」
包括的2次元クロマトグラフ用解析ソフトウェア 「ChromSquare」
価   格 Nexera-e:1,761万円~ (税別、LC×LCシステム版、ChromSquareを含む)
Ultra-e:2,457万円~ (税別、GC×GC-MSシステム版、ChromSquareを含む)

「Nexera-e」の詳しい製品説明についてはこちら

「Ultra-e」の詳しい製品説明についてはこちら

「ChromSquare」の詳しい製品説明についてはこちら