ニュース

報道関係の皆様からのお問い合わせはこちら

掲載されている内容はすべて発表日当時のものです。その後予告なしに変更されることがありますのであらかじめご了承ください。

2013年6月7日 | プレスリリース 標準試料不要で106成分の一斉分析が可能な
「LC/MS/MS薬毒物迅速スクリーニングシステム」 を発売

島津製作所は、法医学・法中毒学分野で分析事例の多い106化合物を当社高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MS/MS)によって簡便に一斉分析できる「LC/MS/MS 薬毒物迅速スクリーニングシステム」を発売します。本製品は、大学の法医学教室、各都道府県の基幹病院、大手臨床検査会社など、薬毒物スクリーニングとそれらの定量分析を実施している施設での実際のワークフローを想定し、LC/MS/MSによる測定に馴染みのない方でも迅速かつ高感度な定量結果が得られるよう開発したシステムです。

開発の背景

様々な媒体を通じて報道されているとおり、覚せい剤や違法ドラッグ(脱法ドラッグ)の乱用は、後を絶ちません。また近年、向精神薬や睡眠薬などの医薬品を用いた犯罪や中毒事件も増加傾向にあり、大きな社会問題となっています。そのため、司法解剖や検視に従事している法医学、法中毒学研究者や、救命救急に代表される臨床現場においては、被験者が服用したと推測される化合物の探索、同定および定量が大きな課題となっています。
LC/MS/MSは、簡易な前処理で、低濃度における優れた選択性と定量性を両立することができる有効な分析プラットフォームです。そのため、大学や病院、臨床検査会社などにおいて薬毒物スクリーニングおよび定量用途でのLC/MS/MSの導入が進みつつありますが、実際の検体の測定には、分析の専門家のサポートが必須な状況です。このたび当社が開発したLC/MS/MS 薬毒物迅速スクリーニングシステムは、各成分に対して最適化された測定パラメータをあらかじめ設定し、標準試料の準備を不要とするなどの工夫により、前処理から分析・解析にいたる薬毒物の簡便な一斉分析を実現します。

本製品の特長

1.標準物質不要で106化合物の一斉分析が可能

本システムは、Diazepam-d5を内部標準とした簡易定量法を用いており、標準試料を用意することなく、106成分の薬毒物スクリーニングと一斉簡易定量を一回の注入で実施することができます。化合物群として現在の法医学分野における要求度の高い化合物を厳選して、一斉簡易定量法を開発しています。本システムを利用することで、分離条件の検討、MRMの最適化、測定パラメータの設定といった実際の分析を実施する際に必要な条件検討は一切不要になります。

2. QuEChERS法をベースとした新規前処理法を提供

QuEChERS法を薬毒物スクリーニング用に改良して新規開発したメソッドが本製品には含まれており、前処理から分析・解析までのトータルソリューションを提供します。この新規前処理法により、サンプル処理の経験が少ない方でも、酸性から塩基性の幅広い物性を持つ登録薬物を安定して回収することができます。

  • ※ QuEChERS(Quick,Easy,Cheap,Effective,Rugged,Safe)法:
    2003年にAnastassiadesらによって開発された食品や農産物中の残留農薬分析の前処理法

3. サンプル登録から測定、レポート作成までを完全自動化

オプション製品のQuan Solution とともに利用することにより、サンプルログインからレポートの作成まで完全に自動化することが可能です。Quan Solutionによって、ソフトウェアの指示にしたがって測定を実施することが可能となるため、装置の操作法に精通する必要がありません。また、本製品に含まれるMS/MSスペクトルライブラリをあわせて使用することにより、プロダクトイオンスキャンで得られたMS/MSマススペクトルの類似度検索を行うことができます。

  • ※ 本製品は研究用です。臨床診断用途で使用することはできません。
製品名 LC/MS/MS 薬毒物迅速スクリーニングシステム