島津のダイバーシティ

社員インタビュー

社会に居場所がある幸せ
R.K
人事部 人材開発室人材開発グループ
悩み、考え続けたキャリア

Rさんは、キャリア入社の11年目。経歴は、少しばかりバラエティに富んでいる。
新社会人時に入社したのは人材派遣会社。営業職として採用され、法人営業を担当した。大手電機メーカーに事務系の人材を紹介したり、製薬メーカーに研究職のスタッフを派遣するなど、顧客の声に応えてきたが、3年目のある日、ふと自分を振り返った。
「営業として、日々顧客の要望に沿った人材を探し、紹介していました。沢山の人と関わることができる面白さはありましたが、自分にしかない専門性を身につけたい」と思い、1回目の転職をした。

移った職場は特許事務所。事務スタッフとして国内外メーカーの特許の出願手続をしたり、海外の特許事務所とやりとりしたり。知財の知識はほとんどゼロだったが、「新しい知識を吸収するのが好き」なこともあり、身につけていった。結果、望んでいた専門性は手に入れた。事務所内でも気の利くスタッフとして重宝されたが、3年が経った頃、次なる疑問が頭をもたげてきた。
「仕事はルーティンで、ミスなくこなしていることが求められる。残業はほぼありませんし、周りの方も気遣ってくれる。でも、20年後はどうなっているんだろう。もっと自分の足でしっかりと歩いていけることも大事なのではないかと思ったんです」
そこで転職エージェントに登録。紹介されたのが島津製作所で、契約関係の法務担当者を募集していた。分野は異なるが、法務の経験が生かせ、これまで身につけた英語力もプラスポイントとなる。しかし、面接の結果は不採用。ところが、島津製作所からは意外な提案があった。
「『人事部だったらどう』と連絡をもらったんです。まったく予想していなかったのですが、大きなチャンスだったので、お願いしますと」
こうして2008年1月、Rさんは島津へやってきた。

人生の節目で

「キャリアドリフト」という言葉がある。自分の力でしっかりとキャリアをデザインしていくのが「キャリアデザイン」。それに対して、人生の節目節目でこそ、自分が本当にやりたいことや好きなことがなんなのか、じっくりと内省するが、特に節目ともいえないような時期には、自分の方向性にばかり固執するのではなく、予期せぬ偶然の出会いを柔軟に受け止めながら、状況に「流されてみる」ことが重要という考え方だ。
Rさんは、それに沿うように、節目節目でキャリアをシフトし、いった先々で与えられた仕事に全力で取り組み、それを自らの糧として成長してきた。新卒時には営業職を選び、社会が見えてきた頃に、専門性をつけることを思い立ち、30歳を前にして人生を展望したとき、島津と出会った。
人事部で最初に担当した仕事は海外駐在員のサポート業務。「いろんな国の駐在員や現地社員と知り合えるのは、うれしかった」が、一つ落とし穴があった。給与計算を任されていたのだが、Rさんはめっぽう数字が苦手で、何度も挫折してしまったのだ。
幸か不幸か、2年でRさんは社員研修を企画・運営する人材開発室に異動になった。既存の研修を運営するとともに、課題に応じて新しい研修を立ち上げる。2010年はちょうど研修制度の見直しの時期にあたり、Rさんもその一員に加わった。
「新しいものをゼロからつくり上げるというのは、これまでの仕事になかったこと。おもしろかったですね」と振り返る。
新しい仕事に張り切っていたところで、次の節目がやってきた。妊娠である。異動してきたばかりで申し訳ないという気持ちもあったが、「ライフ」は大切だ。産休、育休をとって、育児という「自分の力ではどうにもならない世界」を体験した。会社を離れ、子供との時間を過ごす中で、ふとした瞬間に、自分の人生を振り返ることもあった。
「育児は、ときに孤独でつらいこともあります。でもそんなとき会社のことが思い出されて。社会に自分の居場所がある、仲間がいるというのはありがたいことだな、と。なにより、入社以来、まだ十分に会社に貢献できている気がしなくて。会社に戻ったら一生懸命やろうという気持ちは強くなっていきました」
2013年に復帰し、2016年には第二子の出産で再び休職。この頃、島津は大きく変貌していた。
「休暇中、新聞に島津がこんな事業を始めた、こんな展開を計画しているといった記事を見ると、自分だけが取り残されているようで、焦る気持ちもありました。」
実際、2018年4月に復職してみると、職場の景色はずいぶん変わっていた。在宅勤務の導入やフレックス制の対象拡大など、働き方改革が進められ、キャリア入社者や海外出身者も増えていた。
2008年Rさんが入社した頃、キャリア入社はそれほど多くなかったが、いまや「決して自分は特別な存在ではなくなっていた」という。
復職後、部署は変わらず、研修を担当。いろんな社員と会うことで、視野が広がることを日々実感している。この人すごいなという人と出会って、刺激を受けることもしばしばだという。

自分ならではのこだわり

会社や部署の力になりたい。その思いは、年々Rさんの中で強くなっている。
「アウトプットをちゃんと出していきたいんです。実は、育休から復職する際に企画の仕事に関わることがありました。それは明確な成果物がゴールにあるという作業で、ふと、自分のアウトプットを時給に換算し、それだけの価値があるのか?と考えてしまったのです。働くことに対する価値観が大きく変わりました。」限られた時間の中でひとつでも多くのアウトプットを出していきたい、と目を輝かせる。
そのために今、欠かせないものがある。在宅勤務だ。

育児、介護事由のある社員は月40時間まで在宅勤務を使えるという制度がある。あらかじめ申請し、子供の急病などの際に使えることになっている。Rさんは急なトラブルの時以外にも、在宅勤務をとっている。
在宅勤務の利点の一つは、一つの業務に集中できることだ。自分以外だれもいない空間で、効率よくレポートや企画書を作り込む。アウトプットにこだわるRさんにはピタリとはまった。
在宅勤務をしたからこそ気づくこともあった。オフィスにいれば、「ちょっと教えてください」と机越しや電話でわからないところを気軽に尋ねることもできるが、在宅ではそうはいかない。「普段のコミュニケーションや、顔をあわせる機会がすごく貴重ということになおさら気付かされました」という。

充実した「ワーク」を送っているようにもみえるが、毎日は綱渡りだという。
「育児も仕事も、やりたいことは無数にあります。でも全部やるのはとうてい無理。優先順位をつけるのも大事ですが、意思をもって「やらないこと」を決めるようにしています」
Rさんが譲れないのは、子供の睡眠時間。
「子供は早く寝かせる。こだわっているのはそれだけです。ご飯を作れない時はスーパーのお惣菜でも、子供が寝ぐせのついたまま学校に行く日があっても、まあいいか、と。
主人の理解にも助けられています。育児でも仕事でも、できないときは周りに助けを求めて、いまの状況をオープンにすることを心掛けています。」

入社して11年、機会があれば新しい仕事にも挑戦してみたいと話す。次のキャリアの節目もそう遠くないのかもしれない。

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