環境・社会活動

生物多様性の保全

生物多様性の保全に対する当社の取り組み

当社は環境方針に基づき、国際的な課題である生物多様性の保全に対して、事業活動を通じた取り組みを進めています。

取引先に対する講習会の様子

取引先に対する講習会の様子

これまでの主な取り組みとしては、海外貨物に混入する可能性がある外来生物の国内侵入対策として、「外来生物法」の概要と着荷場で発見された際の対応手順をまとめ、従業員に周知しました。また、生物多様性の保全に関わる取り組みを実施していないお取引先に対する講習会を開催し、参加されたお取引先での取り組みに展開していただいています。
さらに、ISO14001の中で実施する環境影響評価において、社内で使用している有害化学物質の評価基準の1つとして、生物多様性への影響を盛り込みました。これにより、レアメタルなどの鉱物や、水中生物に対する影響から環境基準が定められた化学物質など、資源採掘時や環境中への排出によって生物多様性に大きな影響をもたらす物質の自主管理を強化します。
2013年度からは、輸送用の梱包材に使用する木材を森林認証木材に切り替えると共に、購入先からの証明書と現物の照合確認を継続的に実施しています。2016年度からは、全社的な認証紙の導入も始めました。

2008年より継続的に実施している「島津製作所の森づくり活動」(京都府南丹市)では、従業員や新入社員参加のもとで、森林の間伐作業に加え、椎茸の菌打ち、子ども向けの木工教室や苔玉作り、自然教室など、社外の専門家の方々のご協力のもと、森の保全を通じて楽しく自然を学ぶ機会となっています。これまでの活動に対して2013年度には京都モデルフォレスト協会理事長表彰を、2014年度には京都モデルフォレスト運動推進表彰京都府知事賞をいただきました。同時に、新本社棟の建設にあたって応接室の机や棚などに、京都府内産の「北山杉」を積極的に利用したことが評価され、府内産木材活用優良施設コンクールでも京都府知事賞を受賞しました。

また、社外に対しては、当社の女性社員で構成された環境活動チームの「え~こクラブ」が作成した絶滅危惧種を学ぶことのできるカードゲーム“bidi”を用いた出前授業などを継続的に実施しています。

え~こクラブが生物多様性アクション大賞のつたえよう部門で優秀賞を受賞

第1回「生物多様性アクション大賞」で、当社の環境活動チーム「え~こクラブ」が「つたえよう部門」優秀賞を受賞しました。同賞は、第65次国連総会(2010年、ニューヨーク国連本部)で採択された「国連生物多様性の10年」の日本委員会が推進する、「MY行動宣言5つのアクション(たべよう、ふれよう、つたえよう、まもろう、えらぼう)」に即した活動を表彰することで、生物多様性の主流化を目指すものです。
え~こクラブは、1999年に発足し女性社員を中心に、女性独自の視点や感性を生かし、職場だけでなく子どもたちへ向けた環境学習支援ツールの制作や環境出前講座を行っています。2007年には、生物多様性を題材にしたカードゲーム「bidi」を制作し、ゲームを楽しみながら絶滅危惧種の生き物について学んでもらう活動を行ってきました。今回の受賞は、これらの活動を長年行い、継続的に環境教育に貢献したことが評価されたものです。

島津製作所の森の生きもの観察会に寄せて

自然環境コンサルタントとして本社・三条工場の生きもの調査をさせていただいたことがきっかけで、南丹市の「島津製作所の森」での自然観察会(2016年11月開催)に協力をさせていただきました。
あいにくの小雨で気温も低かったため、昆虫類をはじめとする小動物の姿はあまり多くありませんでしたが、植物と地形・地質、そして人の暮らしとの関わりを中心にお話をしました。生きものと生きものとのつながり、生きものと人との関わり、さらには歴史的・文化的な側面も総動員させて、生物多様性や生態系保全を少しでも我がことに感じてもらうように意識しました。

島津製作所の森には、生きものと人とのつながりを説明するのに良い素材がたくさん存在していました。特に印象的な光景として、植生や木の枝葉が、ニホンジカの届く高さまで食べられて無くなっている採食ライン(ディア・ライン)が見られたほか、角研ぎ跡、糞といったニホンジカによる影響が至るところで確認されました。全国的にも大きな問題となっていますが、ここ南丹市の「島津製作所の森」も例外ではなく、今後の具体的な対策が望まれます。

これから10年後、20年後、あるいは50年後にどのような森になってほしいのか、目標とする森のイメージを社員と専門家とが一緒に考えて共有し、そのために必要な活動メニューを検討して実行したり、地域の方々とのコミュニケーションや環境教育の場として機能させたりすることで、より意義のある活動になることを期待しています。

株式会社 地域環境計画 大阪支社長
上崎聰敏 氏

本社・三条工場構内の「島津の森」

本社・三条工場の構内に2014年に整備した「島津の森」は、8,000m2に及ぶ緑地帯です。新本社棟の竣工にあわせて整備をし、在来種を中心とした樹木を植栽することで地域における生態系ネットワークの構築にも寄与しています。
2016年には近年自生地の減少・絶滅を危惧されているフタバアオイの保全を開始しました。上賀茂神社の特定非営利活動法人 葵プロジェクトと連携することにより、京都3大祭の葵祭の装飾として奉納されるまでの間、当社敷地内で株分けできるまでの大きさに育てることになっています。
さらに、公益財団法人 京都市都市緑化協会から株分けをしたフジバカマは京都府のレッドリストで絶滅寸前種となっていますが、源氏物語にも登場する日本古来の植物です。2017年にはこのフジバカマを好むアサギマダラというチョウの飛来も確認することができました。
今後も、この豊かな環境を維持することにより、京都ならではの伝統的な希少植物の保全を通じて、伝統文化の継承にも寄与していきます。

フタバアオイ

フタバアオイ

フジバカマに飛来したアサギマダラ

フジバカマに飛来したアサギマダラ

国連大学プロジェクト

コンラッド・オスターヴァルダー学長(当時)と
中本社長(当時)

当社は国連大学が1996年から実施している「東アジア地域の環境モニタリングと分析—技術移転と環境管理」プロジェクトを継続的に支援しています。これは持続可能な地球環境をつくりだすためにアジア10ヵ国の沿岸環境の化学汚染物質をモニタリングするというプロジェクトであり、3年を“1期”として延べ5期にわたって行われてきました。
第6期では、環境水中のPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸塩)およびPFOA(パーフルオロオクタン酸)を対象としており、当社は最新式の高速液体クロマトグラフ質量分析計を提供します。また、当社の環境分析に関わる専門的な技術とノウハウを活かし、これまで同様、人材育成も行っていきます。

中国の関係会社における植樹活動

植林のイベントに参加した島津中国の社員

植林のイベントに参加した島津中国の社員

中国に拠点を置く当社の中国現地法人8社は、中国青少年発展基金会と協力して、「母なる河の保護」活動に2010年から参加しています。これは「遼河」の水源(河北省承徳市平泉県)の水と土壌の保護、植生の回復のために資金を寄付して、造林活動を行うものです。

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