研究開発

基盤技術研究所 バイオインダストリーユニット
工学研究科応用化学専攻
松谷 恵利 / 2011年入社

  • 技術系
  • 国内
  • 女性

専門外の技術開発に悪戦苦闘

分子プローブは、分子イメージング装置と組み合わせて使用し、人間の体内の病気に冒された組織を見えるようにする“分子の目印”。その材料として私たちが大きな期待を寄せ、外部の研究機関と共同で実用化に向けた研究に取り組んでいるのが高分子材料のラクトソームです。ある時、共同研究先から実験用に大量のラクトソームをすぐ手に入れたいとの要請がありました。しかし当時作製していた薬剤を含んだラクトソームは、一度に数十mgしかつくれません。この時はチーム全員が力を合わせてスケジュールをやりくりして期日に間に合わせることができましたが、いずれラクトソームを大量生産する技術開発が必要になることは明らかです。担当を任された私は、従来の方法を改良して大量生産を試みますが、いくらやっても作製量には上限があります。もともと量産化は、専門外。数えきれないほど実験を繰り返しましたが、解決の糸口は見えてきません。

突破口を開いた逆転の発想。実用化にむけてチャレンジ開始

手がかりすらつかめない中で、突破口を開いたのは逆転の発想でした。まったく新しい生産方法を見つけ出そうとするから、なかなか前に進めない。いっそのこと従来の手作業を、そのままベルトコンベアーに乗せるように自動化すればいいのでは。そう発想を転換したのです。サポートしてくれたのは、職場の上司。別の部署で使用していた装置を応用できないかと提案してくれました。また研究にどうしても必要な機器を、先輩たちの指導のもと、自ら図面を描き、社内で自作したこともありました。困難な課題に、互いに協力して立ち向かう島津製作所の強みをあらためて実感し、感動もしました。これによってラクトソームの大量生産技術の基礎を確立。現在特許出願中です。たとえ自分の得意な分野でなくとも、自由な発想と周囲の協力があれば、できないことなどない。ここで学んだことを活かし、ラクトソームを何としてでも実用化してみせます。

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