週刊科学の冒険
【vol.8】 汚れの定量化
スマホ VS トイレ。汚いのはどっち?
トイレで食事をする若者がいる、といいます。
真偽のほどは定かではありませんが、「便所飯」などと名づけられてネットで話題になり、ワイドショーに取り上げられたりもしました。ランチに他人を誘う勇気がなく、ひとりで食事をする姿を見られたくないから、というのが理由とされていますが、いま追求したいのはそこではありません。「便所飯って、なんか不潔」などと言いながらラーメンをすすっているあなた。空いているほうの手に握られているのは、スマホではありませんか。そのスマホ。実は、トイレよりよっぽど汚れているのです。
米国の大学による調査で、スマホには、トイレの便座の18倍以上もの雑菌がひしめいていることが報告されました。スマホは人の手によく触れる上、スマホ自身も熱を発しますから、菌がつきやすく、増えやすいのがその原因だとか。飲食店でスマホ片手に写真とったりシェアしたりするのは、マナー以前に、菌的な意味でスマートではないということですね。
もちろん、菌イコール不潔、とはかぎりません。そもそも人間の体表や体内にもたくさんの菌が住んでいますし、そのすべてが害を及ぼすわけでもない。キーボードやドアノブなど、「トイレより汚い」とされるものは、スマホ以外にもたくさんあります。

ただ、今のような寒い季節、インフルエンザやノロなどのウイルスにとって、スマホが格好の「乗り物」になっているケースは考えられます。スマホの貸し借りなんてめったにないでしょうけど、ちょっと写真を見せようとしてウイルスが相手の手に移ってしまった……とか。神経質になりすぎるのもなんですが、自分のためにも、まわりの人のためにも、できるだけ清潔に保っておいて損はないでしょう。それにしても、ひとりになりたくてトイレに入ったのに、実は何億もの菌といっしょなんて、なんだか皮肉。
スマホの中身は、島津が見張っています。
菌がいる、といわれてなんとなく不快な理由のひとつは、彼らが目に見えないからでしょう(見えても困るけど)。ぱっと見、清潔そうな場所にも、得体のしれないものが大量にある。これが電子部品などの、もともと極小な世界で起こるとやっかいです。有機物にしても無機物にしても、ごくごくちっぽけなものが、大きな不具合につながることもある。そこでお役に立つのが、島津のナノサーチ顕微鏡。いわば「見えないものを見えるようにする」技術。ICチップなどのミクロやナノレベルの不具合箇所にレーザーを当てたり、微小な探針を近づけたりすることで、何がそこを汚染しているか、ほんのわずかな凹凸が傷なのか異物なのか、どのように分布しているか、ことこまかに分析することができます。スマホの外側はみなさんできれいにしていただくとして、中身のほうには島津がきちんと目を光らせているのです。
発行: 株式会社島津製作所
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