島津評論 Vol.64[3・4](2007)
特集 ライフサイエンス・分子イメージング

特集論文

大量処理型BioMEMS DNA シーケンサDeNOVA-5000HT の開発

熊谷英郷1宇都宮眞一1山本林太郎1原田亨1加地徹1狭間一1大橋鉄雄1稲実淳史1池上孝1宮本敬介1遠藤直也1吉見健一2中村伸1

島津評論 64〔3・4〕 123~129 (2008.4)

要旨

本稿において著者らは,サンガー法にもとづく,384本流路の大型BioMEMS(Bio Micro Electro Mechanical System)キャピラリープレートを用いた新たなDNA シーケンサを紹介する。二枚のキャピラリープレートを用いて並列処理を行うことで,分析時間の短縮が可能となった。また,分子ふるいポリマー充填機構,192ノズルのピペッター,48ノズルのアスピレータ,サンプルスタッカや4色蛍光法によるレーザ励起スキャナにより,24時間無人運転が可能である。この新たなシーケンシング・プラットフォームに,P3e 分子ふるいポリマーと新たなベースコーラを適用することで,99%の正答率で平均1018塩基の長鎖解読を可能にし,その塩基配列決定量は5百万塩基/日を実現する。


1分析計測事業部 ライフサイエンス研究所
2民生品部
※所属名は論文作成時のものです。

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