島津評論 Vol.62[3・4](2005)
特集 先端技術開発

特集論文

画像処理による電子基板の接合面検査

矢作栄司1

島津評論 62〔3・4〕 161~166 (2006.3)

要旨

X線検査は,最近の高密度実装電子基板に用いられるBGA(Ball Grid Array)のようなフェースダウン実装チップのハンダ接合部の検査に対して最も有効な手法である。しかし,両面実装基板では,基板の表側と裏側に実装された部品の像が重なって見えてしまうために,検査ができない例が増えている。このような問題に対しては,片面だけ実装した参照用の基板画像を使って,重なっている像の一方をキャンセルするサブトラクション法が有効であるが,参照用基板と検査対象基板の個々の部品の位置ズレ,大きさ等の違いにより,うまくキャンセルできない場合がある。そこで,検査対象画像から得られるハンダ接合部のモデル画像を使って参照用画像を生成し,位置ズレ等の影響を受けないサブトラクション法を開発した。これにより,両面実装基板の検査が可能となる。


1ソフトウェア開発センター
※所属名は論文作成時のものです。

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