技術トピックス

最近の技術トピックスの中からピックアップしてご紹介します。

有機ELディスプレイ用透明バリア膜成膜技術を開発

水蒸気透過率が10-6g/m2/d以下のすぐれたバリア性と透明性を併せ持つ窒化ケイ素薄膜を100℃以下の低温プロセスで下地に損傷なく形成する技術を開発しました。表面波プラズマを用いた化学蒸着法により、バリア性の高い低水素含有膜を形成することができます。極微量な水分や酸素によって特性が劣化する有機ELディスプレイの封止膜としてこの薄膜を用いることで素子寿命の大幅改善と生産工程の単純化が期待できます。また、プラスチック基板等を用いたフレキシブルエレクトロニクスにも応用が可能です。
(2011/01/07) 
有機ELディスプレイ用透明バリア膜成膜技術を開発

マスイメージング解析〜パラフィン切片の可能性を求めて〜

マスイメージング解析は組織切片上に存在する多数の物質を直接的に質量分析計で一度に検出する方法です。この解析手法はこれまで凍結切片を用いて行われてきましたが、パラフィン切片では解析ができませんでした。このたび、当社では、パラフィン切片をマスイメージング解析するための前処理方法を開発しました。パラフィン切片は病院、大学、製薬会社などの様々な研究機関において病理学的解析などのために長期的かつ大量に保存されています。そのため、このようなパラフィン切片のマスイメージング解析を可能にする方法が求められていました。パラフィン切片のマスイメージング解析が可能になることで、貴重な臨床サンプルであるパラフィン切片からこれまで以上の重要な情報を得ることが可能となり、病理研究や創薬研究などへの貢献が期待されます。
(2010/09/06) 
マスイメージング解析〜パラフィン切片の可能性を求めて〜

効率的な新薬開発を目指して−近赤外蛍光による小動物in vivo観察装置を開発

薬剤開発では多くの動物を使って投与物質の体内動態を調べますが、これまで非侵襲的に観察することはできませんでした。当社では、投与薬物を放射性同位体(RI)で標識して動態観察する小動物PET『Clairvivo PET』を一昨年4月に発売するとともに、「生体の窓」と呼ばれ、生体透過性の高い近赤外領域(780〜900nm)で光る蛍光剤を用いて集積位置をin vivo(生体丸ごと)で観察する小動物光イメージング装置を開発しました。光を使った装置は”安全”かつ”簡便”に測定できることが特徴であり、今回開発した装置は近赤外光脳機能イメージング装置で培った技術を応用しています。
(2009/09/01) 
近赤外蛍光による小動物in vivo観察装置を開発

レーザ吸収分光法を用いた高速・高感度ガス計測装置を開発

高出力携帯機器向けメタノール改質器型燃料電池のメタノール改質時に発生する触媒被毒性の高い一酸化炭素(CO)を応答性100ms、感度1ppm以下で連続計測出来る装置を開発しました。本装置はレーザ吸収分光技術を応用してCO固有の精細な赤外吸収スペクトルから濃度を計測するため、メタノール改質反応のように多数のガス種が混在する環境下でも高精度にCO濃度を計測することができます。本装置によりメタノール改質型燃料電池を携帯機器に搭載する際に必要とされる高効率CO除去器の開発が促進されるものと期待されます。
(2009/06/09) 
レーザ吸収分光法を用いた高速・高感度ガス計測装置を開発

マルチターン飛行時間型質量分析装置にて超高質量分解能1,000,000を確認

高分解能質量分析計として期待されているマルチターン飛行時間型質量分析装置を開発し、世界最高レベルとなる超高質量分解能1,000,000を確認しました。マルチターン飛行時間型質量分析装置は、分析イオンを同一空間内で多重周回させることで飛行距離を長くし、小型装置にもかかわらず極めて高い質量分解能を得ることができます。この装置では、極めて近い質量を持つイオンの分離が可能になると共に、分子の質量を精密に調べることが可能になり、質量分析での分子の分離や同定性能が飛躍的に向上することが期待されます。
(2009/06/09) 
マルチターン飛行時間型質量分析装置にて超高質量分解能1,000,000を確認

がんイメージング用蛍光分子プローブ“ICGラクトソーム”の開発に成功

自己組織化によりナノ粒子(直径: 30nm)を形成する新規乳酸系両親媒性ポリペプチドを開発し、分子プローブ及びDDS材料への応用研究を行っています。下図には、近赤外蛍光剤ICGを標識したラクトソームがEPR効果により両肩に移植されたがんに集積した様子を示します。
EPR効果:がん組織周辺の血管組織が未成熟であることを利用して、20〜200nmの粒子が血管から漏れる現象
(2008/11/05) 
がんイメージング用蛍光分子プローブ“ICGラクトソーム”の開発に成功

分解能10μm以下で生体試料の分子分布を可視化できる顕微質量分析装置を開発

10μm以下という世界最高レベルの空間分解能で質量分析イメージングが可能な“顕微質量分析装置”を開発しました。生物顕微鏡と高性能レーザー集光光学系とイオントラップ-TOF型質量分析器を統合したシステムにより、試料切片を顕微鏡観察したその場で、細胞の大きさに匹敵する高い空間分解能で物質の二次元イメージングや、ピンポイント質量分析を行なうことが可能です。生体組織中の代謝物や薬剤の分布を直接観察でき、創薬研究や病理研究などの分野への大きな貢献が期待されます。
(2008/11/05) 
分解能10μm以下で生体試料の分子分布を可視化できる顕微質量分析装置を開発

固体高分子形燃料電池内の反応分布可視化技術を開発

固体高分子形燃料電池(PEFC)の高性能化研究に有用な燃料電池内の酸素分布可視化技術を開発しました。今回開発したシステムは燃料電池内の酸素の分布を可視化するものです。燃料電池のプラス極側では水素イオン・電子と酸素が反応し水となることによって発電されているため、酸素の消費量の分布から電池内の各部分での反応状況を知ることができます。従って燃料電池の構造や運転条件を変えた時の反応分布は、現状の燃料電池の問題点や、さらなる性能向上の手掛かりを与えてくれるものと期待できます。
(2008/11/05) 
固体高分子形燃料電池内の反応分布可視化技術を開発

マイクロプラズマ技術とその応用〜新型検出器へ向けて

微小空間でプラズマを発生させるマイクロプラズマ技術を用いて、ガスクロマトグラフ用汎用検出器を開発中です。低周波誘電体バリア放電(5-20kHz, 〜6kVp-p)により石英ガラス管内に微小なプラズマを生成し、極微量サンプルをイオン化して電流を検出します。従来の水素炎イオン化検出器と比較して、水素ガス不要・高感度という特徴を持ちます。
(2008/11/05) 
マイクロプラズマ技術とその応用〜新型検出器へ向けて

固有空間分解能1mmの3次元放射線検出器を開発

3次元放射線検出器を放射線医学総合研究所との共同研究により開発し、検出器固有空間分解能約1mmを達成しました。1.45mm×1.45mm×4.5mmのLGSO結晶を32×32×4層に配列したシンチレータブロックと位置検出型光電子増倍管等を組合わせた4層DOI検出器モジュールで構成されています。乳がんの超早期診断の実現を目指して、この3次元検出器を乳房周辺に多数近接配置して高感度と高分解能を両立したPET装置の開発を進めています。
(2008/11/05) 
固有空間分解能1mmの3次元放射線検出器を開発