ニュースリリース

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2012/02/03 プレスリリース

機能性分子材料、キラル化合物の分離精製に最適な
合成化学用途向け 新規HPLC分取システムを発売

島津製作所は、有機系機能性分子材料やキラル化合物の合成化学用途向けに、新規HPLC(高速液体クロマトグラフ)分取システムと専用ソフトウェアを発売しました。HPLCを用いた分取精製を行うことで、有機合成分野で広く使われているオープンカラムによる分取精製プロセスを効率化することができます。また、分離カラムに繰り返し試料を再導入して分離性能を高めるリサイクル分取に対応することで、分離効果を大幅に改善しながら分取精製を行うことが可能となります。LC-6ADリサイクルセミ分取システムとLC-20APリサイクル大量分取システムのラインアップにより、セミ分取からラボスケールでの大量分取まで、幅広い合成スケールでのリサイクル分取精製に対応します。

また、専用のリサイクル分取ソフトウェアRecycle-Assistは、京都大学工学研究科の有機合成化学系研究室と連携し、合成研究者の意見を取り込むことによって、ユーザーニーズに基づいたソフトウェアとして開発されました。本ソフトウェアにより、複雑な設定を必要とすることなく簡単にリサイクル分取を行うことができます。本分取システムは、機能性ポリマーや、有機エレクトロニクスなどの有機材料の合成化合物や、キラル化合物の高分離精製用としての利用が期待できます。
<開発の背景>
機能性分子や、有機エレトロニクスをはじめとする新規有機系材料の開発と実用化が進む中、合成の中間プロセス及び最終プロセスでの分離精製において、オープンカラムを用いた従来の分取精製は自動化には不向きであるとの理由から、HPLCによる分取精製法が注目されつつあります。また、試料を繰り返し再導入できるリサイクル分取は、貴重な合成試料のより効率的な分離を実現するとともに、分離カラムと移動相溶媒のコストも削減できるため、大学合成研究室での研究用途に適した分離精製手法と考えられます。リサイクル分取が注目される一方、HPLCの使用経験の浅い合成研究者が作業を行うためには、簡単な操作を実現するソフトウェアが求められてきました。本システムは、分析スケールでの検討から通常の分取精製、リサイクル分取精製までに対応するとともに、専用のリサイクル分取ソフトウェアによって視覚的でシンプルなリサイクル分取の操作環境を提供します。

本製品の特長は下記の通りです。
(1) 分析から通常分取、リサイクル分取までの一連の分取精製プロセスに対応
LC-6ADリサイクルセミ分取システムおよびLC-20APリサイクル大量分取システムは、分析スケールでの条件検討から試料の分取精製、リサイクル分取精製まで対応します。オートサンプラを用いた自動試料注入とフラクションコレクタによる多彩な分画パラメータにより、分取精製プロセスを効率化できるとともに、貴重な合成試料の目的化合物を確実に分画することが可能です。また、コンパクトなシステムデザインのため、リサイクル分取時のカラム拡散をおさえて分離効率を高めることができ、装置設置スペースを抑えることができます。
(2) リサイクル分離による高分離精製とコストの削減の両立
分取精製の分離効率を高める手段として、複数本のカラムを直列につなぎカラム長を長くする方法がありますが、分取用カラムは非常に高価であり、またカラムの耐圧の制限から接続できるカラム本数に限界があります。一方、リサイクル分取では1本のカラムに試料を繰り返し再導入し、リサイクルして高分離を達成できるため、カラムのコストを抑えられるとともに、耐圧の問題を心配する必要がありません。また、リサイクル分離中は、移動相もリサイクルされますので、溶媒消費量を低減することができます。リサイクル分取では、構造類似体や合成不純物、キラル異性体など、通常の方法では分離が困難な化合物の分離精製を行うことができます。
(3) 専用ソフトウェアRecycle-Assistによるシンプルで視覚的なリサイクル分取操作環境の提供
リサイクル分取用専用ソフトウェアRecycle-Assistは、京都大学工学研究科の有機合成化学系研究室と連携し、実際の合成研究者の意見を反映させることで、合成プロセスにおいてより簡単なリサイクル分取精製の操作環境を提供することをコンセプトに開発されました。視覚的なユーザーインターフェースによって、わかりやすく直感的なリサイクル分取の操作が可能です。また、リサイクル分取条件の検討から精製までの実際のワークフローをシンプルな操作で追従できるため、複雑な操作を習得する必要がなく、HPLCの使用経験の浅い合成化学者でも容易にリサイクル分取を行うことができます。また、クロマトグラムを見ながらリサイクルのタイミングを設定するマニュアルリサイクル分取から、あらかじめ設定した条件で行う自動リサイクル分取、また相互の移行も容易に行うことができます。
LC-6ADリサイクルセミ分取システムおよびLC-20APリサイクル大量分取システムは、機能性分子や有機エレクトロニクスなどの有機材料やキラル化合物をはじめ、幅広い有機合成化合物の分離精製に利用でき、大学の化学系研究室や化学系企業での販売増を目指します。
名   称 LC-6ADリサイクルセミ分取システム
およびLC-20APリサイクル大量分取システム
価   格 584万円〜
(リサイクル分取システムおよびRecycle Assistソフトウェア、税別)
販売計画 200システム(当初1年間、国内外)