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2025年4月18日 | お知らせ 島津製作所×東北大学 超硫黄生命科学共創研究所の新ラボを開所
早期診断技術や治療効果予測、医薬品・機能性食品開発に貢献

株式会社島津製作所(京都府京都市、代表取締役社長 山本靖則、以下 島津製作所)と国立大学法人東北大学(宮城県仙台市、総長 冨永悌二、以下 東北大学)は、4月18日に「島津製作所×東北大学 超硫黄生命科学共創研究所」の新しいラボを開所しました。共創研究所は、2024年3月の設置以来、これまで既存の施設で研究を進めてきましたが、このたび2階建ての独立棟を全面改装して研究スペースを拡張し複数の分析計測機器を設置しました。これにより、効率的かつ多角的な研究が可能となり、生体の老化メカニズムに関連する超硫黄分子の特性の解明、様々な疾患の診断や治療法の確立、さらに健康を増進する機能性食品の開発が期待されます。

左から、島津製作所 分析計測事業部  Solutions COE  ヘルスケアソリューションユニット 山口 亮、代表取締役社長 山本 靖則、 東北大学 理事(産学連携担当)遠山 毅、大学院医学系研究科 教授 赤池 孝章

左から、島津製作所 分析計測事業部  Solutions COE 
ヘルスケアソリューションユニット 山口 亮、代表取締役社長 山本 靖則、
東北大学 理事(産学連携担当)遠山 毅、大学院医学系研究科 教授 赤池 孝章

東北大学大学院 医学系研究科 レドックス分子医学分野 赤池孝章教授は、2017年に世界で初めて生体が超硫黄分子を介してエネルギー代謝を行っていることを発見しました。島津製作所は赤池研究室と2020年より共同で研究を開始し、2021年には同社製液体クロマトグラフ質量分析(LC-MS)を用いて生体内の超硫黄分子を測定するソフトウエア「LC/MS/MSメソッドパッケージ 硫黄代謝プロファイリング」を開発しました。共創研究所は2024年3月に設置され、これまで大学の既存施設内で研究を進めてきましたが、より効率的かつ高度な研究を実現するため、研究と並行して独立棟の改装を進めてまいりました。

このたび開所した新ラボは、研究スペースを従来の研究室の4倍に拡張し、LC-MS、ガスクロマトグラフ質量分析計などの複数の分析計測機器を設置しました。これにより研究環境が向上し、超硫黄分子の特性の解明やイメージング質量顕微鏡による超硫黄分子の臓器内分布の観察などにも取り組み、より効率的かつ多角的な研究が可能になります。両者は超硫黄分子の解析技術の発展を通じて、早期診断技術や治療効果の予測、さらには医薬品・機能性食品開発への展開を目指します。

「島津製作所×東北大学 超硫黄生命科学共創研究所」

「島津製作所×東北大学 超硫黄生命科学共創研究所」

共創研究所概要

名称 島津製作所×東北大学 超硫黄生命科学共創研究所
場所 仙台市青葉区星陵町2-1 超硫黄生命科学研究所
設備 液体クロマトグラフ質量分析計、ガスクロマトグラフ質量分析計、
イメージング質量顕微鏡、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフなど
研究期間 2024年4月~2027年3月

 

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